多芸多才を目指そうとしていませんか。
何でもできる人を目指そうとしていませんか。
できることがたくさんあると、さぞ有能な印象があるでしょう。
幅広い仕事に対応するためには、さまざまな仕事ができるようになっておく必要があると思われます。
もちろん多芸多才な人を目指すのが悪いわけではありません。
幅広く仕事に対応できるのは素晴らしいこと。
さまざまな仕事に対応できるなら、出番も多くなるでしょう。
さまざまな仕事に対応できるようになれば、より多くの人から求められ、仕事も安定するように思えるでしょう。
急に人がいなくなったとき、代理代役として活躍できるはずです。
仕事の幅が広がれば、未来の可能性も広がります。
しかし、ここに注意したいポイントがあります。
多芸多才を目指して頑張ると、中途半端になる可能性が高くなります。
資源は有限です。
時間・労力・お金も限られています。
限られた資源をさまざまな能力に割り当てようとすると、どれも中途半端で終わるでしょう。
できることが多くても、中途半端な能力ばかりでは、活躍も中途半端。
能力が低く、必要条件を満たしていないなら、そもそも仕事を任せてもらえないでしょう。
社会で活躍するのは、中途半端な能力を持った人ではなく、優れた能力を持った人です。
できることの数は関係ありません。
特定の分野で優れた才能を発揮できることが大切です。
優れた仕事ができる人になってこそ、必要とされ、注目され、人気が出ます。
「○○も○○もできます」と聞けば、有能で頼りがいがありそうですが、中途半端な能力で意味がありません。
凡人でいいなら、多芸多才を目指すのも悪くありませんが、プロや一流を目指すなら、やめておくのが得策です。
多芸多才を目指そうとすると、かえって凡人で終わりかねないのが現実です。
では、プロや一流になるためには、どうすればいいのか。
「○○も○○もできます」という人になるのではありません。
「○○しかできない」という人になるのです。
「○○」に当たる部分は、自分の才能を発揮できる分野に絞ります。
一般的には「得意なこと」かつ「好きなこと」が該当します。
1つでもいいので、自分の才能を発揮できる分野を見極め、徹底的に深めます。
つまり「自分の専門に絞って、とことん突き詰める」ということです。
社会で活躍している「プロ」「一流」と呼ばれている人を思い浮かべてみてください。
多芸多才な人もいますが、きわめてまれです。
プロや一流と呼ばれる人は「○○しかできない」という状態になっています。
専門分野を絞り、勝てる土俵の上で、徹底的に才能を発揮しています。
苦手分野は専門家に任せて、自分は自分の才能に集中しています。
集中するから、ぐいぐい能力を伸ばせ、素晴らしい才能を発揮できるようになります。
とことん突き詰めた能力は、必ず強力な武器になります。
凡人で終わりたいなら、多芸多才な人を目指してもいいですが、プロや一流を目指したいなら専門を絞ることです。
「○○も○○もできます」ではなく「○○しかできない」という人を目指すことが、プロや一流の近道です。