スピードアップを大げさに考えないでください。
「よし、やるぞ!」と気合が入るのはいいですが、あまり飛ばしすぎると挫折を招きます。
仕事のスピードを上げようとするとき、私たちは「きりのいい数字」で考える傾向があります。
たとえば「2倍」「3倍」です。
2倍や3倍は、きりのいい数字です。
2倍のスピードなら、普段の2分の1の時間で仕事が終わります。
3倍のスピードなら、普段の3分の1の時間で仕事が終わります。
時間短縮は明らかであり、客観的に見てもスピードアップが実感できるでしょう。
その一方で、小さなスピードアップは軽視しがちです。
たとえば、1.1倍です。
1.1倍は、ほとんどスピードの変わりがありません。
0.1しか違いがなく、スピードアップの幅がわずかです。
言われないと、スピードアップしたことに気づかないくらいでしょう。
「ほとんど変わらず、意味がない」と厳しい評価を下す人もいるはずです。
しかし、小さな数字にがっかりしないことです。
時間短縮の効果が乏しいとはいえ、スピードアップが実現できているのは事実。
たとえ1.1倍であっても、立派なスピードアップです。
スピードアップは、大きくなくていい。
小さなスピードアップで十分です。
違いはわずか0.1であっても、スピードアップが実現できているのは間違いありません。
スピードアップとしては効果的であり、合格ラインです。
スピードアップは、1.1倍から始めましょう。
1.1倍ができるようになれば、次は1.2倍を目指していけばいいでしょう。
1.2倍ができるようになれば、次は1.3倍を目指していけばいいのです。
一段ずつ階段を上るようなイメージが大切です。
少しずつスピードアップしていけば、いずれ2倍を目指していけるはずです。
少しずつレベルを上げれば、少し背伸びをする程度の努力でいいので、無理なくスピードアップを実現できます。