なぜ行動力がないのか。
その原因は、責任を嫌がる姿勢にあるのかもしれません。
責任を嫌がると、行動が遅くなります。
責任を背負うのは誰でも嫌です。
ミスや失敗があれば、その責任を負わなければいけなくなります。
恥をかいたり、謝ったりしなければなりません。
地位が傷つくこともあれば、財産が失われることもあります。
自分の立場や財産を守りたい気持ちは、誰もが持つ防御本能。
万一のトラブルを考え、責任を回避する手段や手順を考えるはずです。
トラブルを避けるために対策を考えるのは大切なことです。
しかし、責任を嫌がっていると、なかなか仕事がはかどりません。
責任を嫌がると、会議をしても、話し合いがまとまりにくくなります。
判断が難しくなって、決定も遅くなり、会議の進行が遅れます。
話し合いの場が増え、手間暇が増えます。
書面に必要なサインが増えて、承認に時間がかかるようになります。
会議は本来、議論と意思決定を行う場ですが、責任を嫌がる人にとっては、責任転嫁の場になっています。
責任を嫌がり続けると、仕事が複雑になっていき、行き詰まることも少なくありません。
責任を嫌がると、どんどん行動が遅くなるのです。
行動を早くしたいなら、自分が責任を持つことです。
仕事の結果を自己責任にすれば、プロセスがシンプルになって、煩わしさが減ります。
議論も承認も不要になり、多くのプロセスを省けます。
仕事の手段も手順も、自己責任なら自由です。
「何かあったら自分で責任を取ります」と言えるのは、行動力のある人です。
行動力をつけるなら、自己責任の範囲を広げることです。
責任とはいえ、借金を背負うわけではないはずです。
命まで取られるわけでもないでしょう。
後でやり直せることなら、責任とはいえ小さなこと。
笑われて恥をかくだけで済むなら、責任と言うほどでもないでしょう。
全責任を負うのが厳しいなら、責任の範囲を少し広げる程度ならできるはずです。
責任を少し負うだけでも、ずいぶん行動が早くなります。
自己責任は厄介である一方、行動力をつけるためには必要な要素。
責任を持つと、行動が早くなるのです。