私たちは、安定を求める傾向があります。
将来に不安のない人はいないでしょう。
誰でも将来に何らかの不安があり、その不安を解消させるために安定を求めます。
安定した仕事や収入。
安定した貯金や住まい。
安定した地位や将来。
盤石な土台があれば、安心して生活を送ることができます。
心配性の人なら、安定を求める気持ちも人一倍でしょう。
もちろん安定を求めるのは悪いことではありませんが、注意したいことがあります。
安定を求めても、完璧な安定は求めないことです。
そもそも完璧な安定は、最初から存在しないからです。
世の中は、刻一刻と変化しています。
人も物も言葉も、少しずつ変わっています。
世間も流行も常識も、少しずつ変わっています。
学校も会社も環境も、少しずつ変わっています。
1年前のあなたと今のあなたも、何かが違うはずです。
時間を止めることは1秒もできません。
今この瞬間も、少しずつ何かが変わっている最中でしょう。
少なくとも、常に何かが変化しているのは間違いありません。
今は安定していても、この先どうなるかはわかりません。
にもかかわらず、完璧な安定を保ち続けるのは無理があります。
完璧な安定を求めると、安定したい気持ちに終わりがなくなるため、いつも何かに不安を抱えることになります。
常にストレスやプレッシャーを抱え、息苦しい人生になってしまいます。
完璧な安定を追い求めると、不安が止まらない無限ループに陥ってしまうのです。
安定を求めても、完璧な安定は求めないことです。
7割の安定なら、合格です。
8割の安定なら、十分です。
9割の安定なら、ほぼ100点満点です。
それ以上の安定を求めるのは、現実的に困難です。
安定を求めるとはいえ、上限を設けるのが得策です。
どこかで区切りを付けたほうが、無駄な心労をしなくて済みます。
多少の不安は許容範囲とします。
多少の不安は、人生のスパイスと考えることです。
少し不安を感じながら生きるほうが、人生は健全です。
不安には、気持ちを引き締めるメリットもあります。
注意深くなるので、トラブルを減らすことができます。