優しい人になりたいなら、常に平常心を心がけましょう。
平常心とは、揺れ動くことのない心理状態のことをいいます。
つまり、どんなときでも、感情に左右されず、冷静沈着を心がけるということです。
私たちは思いどおりにいかないとき、一時的に理性と自制心を失い、感情的になることがあります。
もちろんショッキングな出来事なら、感情的になるのもわかります。
仕事で大失敗を犯したり、大好きな人に振られたりすれば、誰でも取り乱すのが普通でしょう。
一大事があって心に余裕がなくなれば、大きな怒りや深い悲しみに包まれるはずです。
自分の人生に影響するような一大事なら、理性と自制心を失うのも仕方ありません。
しかし、問題なのは、ささいなトラブルの場合です。
ささいなトラブルですぐ感情的になるのは、優しい人とは言えません。
電車が遅れただけでいらいらする。
嫌な一言を言われただけでむっとする。
相手が小さなミスをしただけで、すぐ怒鳴ってしまう。
どれもトラブルと言うほどの出来事ではありません。
感情的になりやすいと、一緒にいる相手は気遣いが増えるでしょう。
情緒不安定で感情の起伏が激しいと、付き合いにくいと思われても仕方ありません。
「怒りっぽい人」というレッテルを貼られると、周りの人から避けられます。
優しい人になるのはおろか、人間関係から孤立することになるのです。
そこで心がけたいのは、平常心です。
どんなときにも感情を取り乱さないよう心がけましょう。
常に冷静で落ち着いた心を保ち、取り乱さないよう注意します。
電車が遅れても、いらいらせず、のんびり待ちましょう。
不快な一言を言われても、むっとせず、冷静な対応を心がけましょう。
相手が小さなミスをしても、怒らず怒鳴らず、快く許しましょう。
たとえ不快な出来事があっても、できるだけ穏やかな対応を心がけます。
むしろにこにこした笑顔を心がければ理想的です。
感情を取り乱さないということは、感情をコントールできているということ。
感情をコントロールできているということは、成熟した大人の魅力があるということです。
いつも落ち着いている人は、優しい人です。
常に平常心を心がけると、人当たりがよくなって、多くの人から愛されます。
平常心は、年齢と経験を重ねるにつれて身についていきますが、その限りではありません。
平常心を保つには、やはり積極的な意識が効果的です。
「常に落ち着いた言動を心がけよう」と自分を戒めるように言い聞かせましょう。
強く意識したほうが、平常心を保ちやすくなります。
もし感情が乱れそうになったら、深呼吸をしながら「感情を抑えろ。冷静になれ!」と自分に言い聞かせると効果的です。
しっかり意識することで、感情に左右されない不動の心が身についていきます。