整った環境を、羨ましがる必要はありません。
整いすぎている環境は、温室と同じです。
たしかに温室は、気持ちいいです。
環境が、何から何まで整っていれば、苦労はしないことでしょう。
しかし、環境が整いすぎていると「苦労が必要ない」「いつでも何でもできる」と思い、手を抜きます。
人間は環境がよすぎると、油断します。
温室は、気持ちよくすぎて、気合が入りません。
ぼうっとなり、眠くなってしまうのです。
人間は、少々環境が悪いほうが、やる気になれるものです。
少しくらい環境が悪いほうが、気持ちが引き締まり、よく集中できます。
「自分は今、環境が悪いなあ」と思えば、チャンスです。
環境が悪ければ「どうすればうまくできるか」と、頭を使う機会が生まれます。
環境の悪さにきちんと立ち向かえば、頭と体を鍛えるチャンスになります。
チャンスと思えば、やる気になります。
環境が悪い状態は、実はいい環境です。
もし、環境の悪い中で成功できれば、将来自慢できます。
「やはり小さいころから恵まれていたんですよね」と言われたとき「いいえ、違います」と言い返します。
「実はこんなに環境が悪い中、頑張っていたんですよ」と、涼しい顔で言いましょう。
「えっ」と相手の驚く顔を見るのが、面白いのです。
崖から這い上がった栄光は、一生自慢できます。
「すごい。よくこんな状況でこんなにできましたね」と思われるのが、快感です。
温室育ちを、あっと言わせてやりましょう。
環境が悪い今、温室育ちをあっと言わせるチャンスを与えられているのです。