多くの人が、老後をベースにした生き方をしています。
一番よく聞かれる言葉は「老後のために貯金しています」です。
たしかに老後を考えると、不安もあります。
老後は仕事を失い、今より体力は衰えて、記憶力も弱くなるでしょう。
老後のために、ある程度の貯金が必要になるのも、たしかです。
一見すると、もっともな考え方ですが、実は危険が隠されています。
老後をベースにすると、必ず、保守的な生き方になることです。
まれなケースのことを考えることが多くなり、貯金をするようになります。
危険を冒さない代わりに、貯金には必死になります。
冒険をしなくなります。
冒険をしなくなるため、同じ毎日の繰り返しになり、刺激も感動も少なくなります。
出無精になり、無難な選択ばかりを選ぶようになります。
より、老化が加速するのです。
長く生きることはできるかもしれませんが、後悔の多い人生になりやすいです。
むやみに長く生きるのも、苦痛です。
後悔のない人生を送ることです。
老後をベースにするからいけないのです。
老後というベースは、まだ中途半端です。
老後とはいえ、まだ人生の途中です。
本当にベースにすべきは、死です。
死は、私たちの本当の終着地点です。
「自分は、いつか最後には、死ぬ」
これを考えながら生きると、今この瞬間から、生き方が変わります。
後悔しないように生きようと思います。
やりたいことをやり、悔いのない人生を送ろうと思います。
「今がチャンスだ。やれるだけのことをやっておこう」と思います。
私たち全員、最後には死ぬのです。
遅かれ早かれ、どうせ死ぬのです。
死ぬことをベースにして考えることで、人間の底力が湧いてきます。
チャレンジ精神が強くなり、気力が燃え上がって、人生を思いきり生きようと思います。
老後になったときも「悔いのないように生きる」という思いが続いているでしょう。
これが、一番の老化防止です。
元気な老人になれます。
死をベースにすることで、人生全体に活力がみなぎるのです。