「人生の暗黒時代」とは何か。
こうした一定時期のことを「人生の暗黒時代」と呼びます。
命はあっても心は死んでいて、暗い闇の中にいるような時期ということです。
あなたには「人生の暗黒時代」がありますか。
人生の暗黒時代があれば「振り返りたくない」「思い出したくない」「忘れてしまいたい」というのが正直なところでしょう。
「過去から消し去りたい」という人もいるかもしれません。
常にフラストレーションがたまっていて、もんもんとした日々でしょう。
自分にとって惨めな時期であり、自分が壊れそうな時期でもあったはずです。
「過去を消せる消しゴムがあればいいのに!」と思う人もいるかもしれません。
しかし、暗黒時代は、悪いものとは限りません。
人生の暗黒時代とは「パワーをため込む時期」だからです。
つらいことを経験しているとき、表向きの結果はなくても、知らず知らずのうちにパワーをため込んでいます。
「もう二度とあんな経験はしたくない!」
そう思うとき、私たちはすさまじいパワーを発揮します。
人生の暗黒時代のない人は、なかなか成長しません。
楽しいことばかりでは、かえって人生は薄っぺらくなります。
暗黒時代を経験することで「人生の光と陰」を知ることができます。
真剣に生き方を考えるようになります。
絶望の谷にいると、小さな光もよく見えます。
暗黒時代があるからこそ、光の素晴らしさを実感できる。
当たり前の素晴らしさに気づき、小さな幸せにも喜びを感じ、感謝できるようになります。
人生の暗黒時代を経験することで、パワーに変わるのです。
飛躍を遂げた成功者がいれば、その人の過去に注目してください。
「暗黒時代を経験している」という共通点があるはずです。
成功するためには、人生の暗黒時代が必要です。
暗黒時代があるからこそ、その経験がパワーを生み出し、大きく飛躍できるのです。
「人生の暗黒時代なんてないほうがいい」
そう思うかもしれませんが、逆です。
人生の暗黒時代は、ないよりあったほうがいいものです。
不運と不幸の嵐が吹き荒れていても、それもまた人生の大事な1ページです。
抜け殻のようになっていても、死にそうなほどつらくても、後からパワーに変わります。
人生の暗黒時代とは、いわば人生の赤字です。
「人生の赤字部分だから、ほかのところで黒字にしよう」と前向きに頑張れます。
「挽回したい」「損を取り返したい」という気持ちがあるから、底力が湧いて頑張れるのです。
もしあなたが今、暗黒時代の真っ最中なら、今のうちにたっぷり闇を経験しておきましょう。
月食の曇りの晩に停電したよりも、真っ暗な闇を経験しておくことです。
真っ暗な中にいても、前向きな気持ちだけは持ち続けましょう。
過ぎ去ることのない嵐がないように、過ぎ去ることのない暗黒時代もありません。
夢も希望も失って途方に暮れていても、前向きな気持ちさえ持ち続けていれば、いずれ暗闇から抜け出せます。
そして、真っ暗であればあるほど、後からその経験がパワーに変わるのです。
もし人生の暗黒時代を乗り越えたときは、両手を挙げて喜んでください。
「暗黒時代を乗り越えた」という実績ができたからです。
人生の暗黒時代は、いずれ勲章に変わるのです。