テイスティングとはいえ、いきなりワインを開けることはありません。
ワインのコルクを開ける前に、ラベルの確認から始まります。
「こちらのワインです」と言われるはずですから、オーダーしたワインかどうかきちんと確認をしましょう。
オーダーしたものと異なったワインの場合、このタイミングで気づけます。
抜いたコルクは、ソムリエが一度においを嗅ぐはずです。
これは「ブショネ」と呼ばれる、コルクの不快な異臭が発生していないか確かめるためです。
コルクに異常があれば、ワインも異常があると判断できるため、すぐ取り換えてくれます。
基本的にコルクのチェックは、ソムリエがすべて対応してくれるため、お任せで結構です。
ワイングラスにワインが注がれれば、グラスを持ち、目で色を確認しましょう。
同時に不純物が混じっていないかも確認です。
基本的にフォーマルなレストランでは、テーブルクロスは「純白」のはずです。
テーブルクロスにワインをすかしながら見ると、確認しやすくなります。
目による確認が終われば、ワイングラスを時計と逆回りに、2・3回転させます。
静かに回しましょう。
なぜグラスを回すのかというと、ワインにわざと酸素を触れさせるためです。
意図的に空気に触れさせることで酸化が進み、いい香りと味へと変化します。
回した後、グラスに鼻を近づけ、香りを確認します。
グラスを動かさずに鼻を近づけるほうが、グラス内の香りが逃げにくいため、スマートです。
最後に、味を舌で確認です。
少量のワインを口に含んだ後、鼻から軽く息を吸えば、口全体に味が広がります。
ワインを飲んだ後、鼻から息を出します。
すると「ワインの味」だけでなく「後味」も、うまく確かめることができます。
テイスティングは「おいしいかどうか」ではなく「問題がないかどうか」を確かめるものです。
問題がなければ、給仕に「結構です」と一言言うのがスマートです。
基本的に、テイスティング後のワインの取り換えは難しいと考えていいでしょう。
特に大きな問題がないのに取り換えてもらうのは、マナー違反です。
ちなみにあまり一般的ではありませんが、テイスティングは、ワインだけでなくシャンパンもできます。
興味のある人は挑戦してみましょう。