執筆者:水口貴博

愛犬を長生きさせる30の方法

30

犬がぼける本当の原因は、私たち人間にあった。

犬がぼける本当の原因は、私たち人間にあった。 | 愛犬を長生きさせる30の方法

犬のぼけについての研究結果で、ショッキングな内容を目にしたことがあります。

「なぜ犬はぼけるようになったのか」という研究論文でした。

その研究結果によると、実は私たち人間にあるといいます。

「野良犬にぼけは少ない一方、飼われている犬にはぼけが多い」というデータもありました。

たしかに私の知り合いを見ても、犬がぼけた話はよく耳にしますが、ぼけた野良犬がいるという話はあまり聞いたことがありません。

なぜでしょうか。

犬がぼけるようになったのは「人と暮らし始めてから」といわれています。

人と暮らす前の野生だったころは、ぼける犬、つまりぼけたオオカミは皆無でした。

犬がまだ野生だったころは、まさに毎日が命懸けの生活でした。

いつどこで敵がやってくるのかわからないので、鼻を利かせ、耳を研ぎ澄まし、獲物を必死で追いかけ、外敵からは逃げました。

まさに毎日命懸けの生活でした。

死と隣り合わせの緊張感があるゆえに、ぼける暇などなかったのでしょう。

「ぼけてしまう」とは死に直結した事態になるため、頭も耳も鼻も敏感でした。

しかし、人と一緒に生活し始めてから、犬の生活様式は大きく変わりました。

まず、外敵から襲われるという心配がなくなりました。

また、狩りに出かけなくても、じっとしているだけで定期的に餌がもらえます。

飼い主に保護されるため「生きなければいけない。死んでたまるものか」という緊張感が抜けてしまいました。

人間と一緒に暮らすということは、ある程度、社会のルールに従わなければいけないと言うことです。

人の言うことを聞いて、決められたルールに従うのは賢いように思えます。

しかし、見方を変えれば、これほど犬から自由を奪っている姿もありません。

犬は賢いように見えますが、頭の中はあまり活動していません。

犬はロボットのように、決められたルールに従っているだけです。

飼い主に言われたからやっている感じです。

またいつもリードにつながれることで、自由な行動も制限されるため、受ける刺激が大幅に減ってしまったという理由もあります。

こうした行動の制限、緊張感の緩み、ぬるま湯の環境などの理由から、犬がぼけやすくなりました。

なんという皮肉でしょうか。

犬のぼけの原因が人とは考えたくはありませんが、事実です。

犬は悪くなくて、私たちが悪かった。

ちなみに最もぼける確率が高いとされるのは、驚くべきことに「盲導犬」とのことです。

盲導犬といえば、優秀で賢い印象がありますが、現実は違うようです。

人の手によって野生を奪われ、徹底的に型にはめられ、自由を奪われているため、最もぼけが進行しやすいです。

考えさせられる課題です。

犬と一緒に生活するから、人は助けられる。

しかし、人と一緒に生活するから犬はぼける。

これは難しい課題です。

犬とのいい関係を続けていくために、適度な距離感や付き合い方など模索していく必要がありそうです。

愛犬を長生きさせる方法(30)
  • 人と犬との、ベストな付き合い方を模索する。
まとめ

愛犬を長生きさせる30の方法

  1. 犬の高齢は、早く訪れる。
  2. 犬のぼけは、脳細胞の死滅によって生じる。
  3. 犬のぼけ対策は、生まれたときから始まる。
  4. いつもと違った散歩コースを歩けば、愛犬の脳は活性化される。
  5. 屋外より室内のほうが、愛犬がぼけにくくなる。
  6. 知育おもちゃで、頭を鍛える。
  7. 犬にとって旅行は、頭にいい刺激がいっぱい。
  8. 小さな日帰り旅行をしてみよう。
  9. 犬も褒められたいと思えば、もっと行動的になる。
  10. 何気ない愛犬の存在を、常に感謝することが大切。
  11. 子犬を出産して家族が増えても、飼い主の手間は変わらない。
  12. 犬は、1匹だけより2匹飼うほうが、安定する。
  13. 犬の2種類の筋肉を鍛えることで、老化を防止する。
  14. 犬のぼけを予防するなら、DHAとEPAが効く。
  15. 食事も運動も問題ないはずの犬が、なぜか太ってしまう理由。
  16. 犬は虫歯になりにくい一方、歯のトラブルを抱えやすい。
  17. かわいいからと言って、太ったペットをほうっておかない。
  18. 犬の食事は、適量で与えてはいけない。
  19. 噛むことは、犬の歯の健康だけでなく、脳の健康にもつながる。
  20. 犬も白内障になる。
    散歩をするなら、早朝と夕方がおすすめ。
  21. 「犬が生きていける世話」ではなく「犬を満足させる世話」をする。
  22. 語りかけるすべてのタイミングは、スキンシップの時間にもなる。
  23. 犬の不安定になった心は、お漏らしとして表れやすい。
  24. テレビほど、犬にさまざまな刺激を与えられる便利な道具はない。
  25. 犬用ビデオは、飼い主がいない間の退屈しのぎになる。
  26. 飼い主に期待された犬ほど、強く育つ。
  27. 人が必要とする栄養と犬が必要とする栄養は、大きく異なる。
  28. 犬は、2人で散歩するより、大勢で散歩するほうが喜ぶ。
  29. 予防接種で、未然に病気を防ぐ。
  30. 犬がぼける本当の原因は、私たち人間にあった。

同じカテゴリーの作品

3:57

関連記事

© HAPPY LIFESTYLE CORPORATION