あなたが幼いころ「結婚」と言えばどのようなイメージでしたか。
おそらく「好きな人と24時間一緒に暮らす幸せな生活」を想像していたのではないでしょうか。
たしかにそうですが、あくまでも「一面」です。
結婚をしてから、初めて知るギャップがあります。
「夫婦で一緒に過ごす時間は、短い」ということです。
結婚をしたからとはいえ、24時間ずっと夫婦が一緒にいるわけではありません。
夫は会社勤めですから、朝に家を出て、夕方に帰ることになるでしょう。
妻も共働きをしている家庭なら、夫と同様、朝早くに家を出ます。
専業主婦でも、夫と接することができるのは朝と夜くらいです。
朝は忙しいので十分な会話はできない。
夜も疲れて、十分な会話もできない。
妻が共働きであれ専業主婦であろうと、結婚すると、夫婦一緒にいる時間の短さを実感するはずです。
もし、夫が単身赴任や出張ともなれば、一緒にいる時間はさらに短くなるでしょう。
結婚前に思い描いていた「ずっと一緒にいる生活」とは、少し違います。
ときどき夫婦関係が冷める要因として「夫婦で接する時間が短いからだ」という理由を掲げる人がいます。
たしかに理由の1つではありますが、真の理由ではありません。
夫婦で接する時間が短いのは、実はどこの家庭でも同じです。
あなたのご近所さんを見ても、夫婦で一緒にいる時間はどの家庭でも短いのが現状でしょう。
もし本当に夫婦で接する時間が短いのが理由なら、どの家庭も崩壊し、離婚しているはずです。
時間の長さを嘆く必要はありません。
それは「分業」です。
夫婦で大切なのは「一緒にいる時間の長さ」ではありません。
「一緒に協力をしながら生きていくこと」です。
「夫婦」とは生計を一にして、共に協力し合いながら生きていく単位です。
「家族」という大きな船を運航させるために、夫は夫の持ち分があり、妻には妻の持ち分があります。
それぞれが自分の仕事に集中して、大きな船を運航しています。
お互いに接する時間が短いからとはいえ、悪いことではありません。
「接する時間の長さ」より「お互いが協力し合えているかどうか」のほうが、はるかに大切です。
そこで冷めた夫婦関係を取り戻すにあたり、あらためて考えたいことがあります。
「一緒にいる時間が短いかどうか」より「パートナーときちんと協力し合えているかどうか」です。
足を止め、お互いの協力し合えている状況を確認しましょう。
お互いが家族のためにきちんと協力し合えていれば、一緒にいる時間は短くても、円満です。
冷めた夫婦関係には、お互いに協力関係が乏しいのが特徴です。
一方的な協力でもいけません。
双方で協力し合っている状態が理想です。
一緒にいる時間は短くても、心は通じ合っているのです。