火事は、火が大きくなればなるほど、消しにくくなります。
火が大きいほど、消すための水もたくさん必要になり、消し終わるまでにも時間がかかります。
たとえ消し終わったとしても「焼け跡」が大きくなります。
見るからに痛々しい焼け跡が残り、その部分のケアも必要です。
「火は小さいほうが消しやすい」
これは誰もが納得することでしょう。
もちろん火事は、なければいいですが万が一ということもあります。
たとえ火事になったとしても、すぐ火を消せば、大事に至ることはありません。
夫婦喧嘩も、火事の火消しと同じです。
夫婦喧嘩も、大きくなればなるほど、解決しにくくなります。
夫婦喧嘩が長引くというのは、それだけ話がこじれるということです。
こじれた話は、どこからどう手をつけていいのかわかりません。
仲直りしたとしても、喧嘩中に言われた数々の中傷言葉が心の傷になり、精神的ダメージからの回復に時間がかかります。
夫婦喧嘩をしないコツは、喧嘩になりかけたらすぐ謝ることです。
「おや、雰囲気が悪くなったぞ」と思ったら「ごめんね」と言うくらいでいい。
「喧嘩になってから謝る」のではなく「喧嘩になりかけた時点」で謝りましょう。
夫婦喧嘩の火は、小さいほうが消しやすい。
もちろん話を最後まで聞いてからすぐ謝ることも忘れないようにしましょう。
特に、夫から先に謝るほうがかっこいい。
「それは不条理ではないか。妻の尻に敷かれるだけだ」
そう思うかもしれませんが、そうではありません。
男性だからこそ、少々したことに動揺せず、大きな器で妻を包み込んでほしい。
本気になって力を出せば、妻をねじ伏せられるはずの夫が、謙虚になっているところがかっこいい。
それは「余裕」です。
その寛大さは、妻にきちんと伝わります。
妻は、怒りのため、一時的に自制心を失っているだけです。
もちろん明らかに妻が悪い場合は、妻から謝るのがマナーですが、その辺りは状況を見ながら判断です。
喧嘩が収まってしばらく経てば、妻は自分のほうが悪かったことに気づき、赤面します。
夫が道を譲ってくれたことに気づいて、大きな器を持って接してくれたことに、後になって気づきます。
そのとき、夫の器の大きさに強さを感じ、妻は安心できるのです。