頭を柔らかくするために注意したいのは「えり好み」です。
えり好みとは、自分の好きなものだけを選び取ることをいいます。
私たちは無意識のうちにえり好みをしていることが少なくありません。
苦手なことや不得意なことに接しているときは、不安や不快感があるでしょう。
嫌いなものは嫌い。
苦手なことは苦手。
好きなことだけ選んで生きるのも、悪くない生き方です。
しかし、自分の好きなものだけを選ぶようになると、刺激や経験の範囲が限定され、スムーズに成長できなくなります。
同じ刺激や経験ばかりでは、驚きや発見が減って、成長が止まってしまいます。
いつの間にか偏った見方になってしまい、頭が固くなるのです。
頭を柔らかくするためには、できるだけえり好みをしないことが大切です。
たとえば、人付き合いです。
好きな人だけでなく、苦手な人とも付き合ってみましょう。
「近づきたくない」「関わりたくない」と思うかもしれませんが、避けるばかりではよくありません。
勉強のつもりで、少しの勇気を出して付き合ってみましょう。
話が合わないなら、話を聞くだけでもかまいません。
違和感や嫌悪感があっても、新しい価値観を学ぶ姿勢になれば、受け入れやすくなるでしょう。
仕事も、できるだけえり好みを避けるようにしましょう。
得意な仕事だけでなく、不得意な仕事にも、挑戦してみましょう。
未熟なことは、成長の余地があるということ。
不慣れなことは、慣れるチャンスがあるということ。
できないのではなく、やろうとしないだけかもしれません。
経験の幅が広がるだけでなく、スキルアップにもつながって、頭が柔らかくなります。
不得意な仕事だとしても、慣れてしまえば、簡単にできるようになるかもしれません。
不得意なことが、一転して得意になるケースも少なくありません。
好きな食べ物だけでなく、嫌いな食べ物にも挑戦してみましょう。
「まずい」と感じることも、貴重な経験の1つ。
ストレスを感じるかもしれませんが、それはそれで面白い経験といえるでしょう。
「頭を柔らかくする薬だ」と思って食べてみると、嫌悪感が半減して、受け入れやすくなるはずです。
食べてみると「意外とおいしい」と感じることもあるでしょう。
実のところ、食わず嫌いになっているだけかもしれません。
人も仕事も食べ物も、できるだけえり好みを避けましょう。
完全にえり好みをなくすことが難しくても、減らすことならできるはずです。
ストレスはありますが、頭を柔らかくするためのストレスです。
さまざまな刺激や経験を幅広く受け入れることで、どんどん頭が柔らかくなっていくのです。