心が乱れている人に多いケースは、親との距離が近すぎるケースです。
子どもがいつもいらいらしている理由は、親が干渉しすぎていることが原因である場合が多くあります。
特に親が子どものためを思い、あれやこれやと世話をして、かえって子どもの独立心を妨げていることが多いのです。
いくら親切でも、干渉しすぎると逆に迷惑になります。
ありがた迷惑なのです。
言い方が悪いかもしれませんが、子どもをダメにしているのは親なのです。
子どもは思春期ごろから、自分で自分のことをしたくなります。
自分の人生を自分の責任でコントロールしたくなります。
生まれた当初は、言葉も手足も不自由で親からの援助が必要でしたが、成長してくると、もはや親の助けは必要がなくなります。
むしろ邪魔になってしまうのです。
プライベートを必要としたり、自分の部屋を持ちたくなったりする気持ちは、そうした独立心の芽生えなのです。
自分の親があまりに干渉しすぎるというなら、一度親と距離を取ってみるといいでしょう。
自分から積極的に、親から離れる努力をすればいいのです。
自分だけの部屋を持たせてもらったり、一人暮らしをしてみたりすると効果的です。
不思議な話ですが、親と離れたほうが親のことがよくわかるようになります。
今まではそばにいた分、近すぎて見えることも見えなくなっていたのです。
私は19歳のころから1人でアメリカに留学し、向こうで一人暮らしをしていました。
親と離れてみることで、親のありがたみがわかるようになった経験があります。
食事や掃除洗濯の大変さ、銀行、書類の整理など、すべてを自分で経験することで、初めてありがたみがわかります。
すると今まで近すぎて見えなかった親のことが、離れることでよく見えてくるようになるのです。
不思議な話ですが、近くにいると見えなくなり、離れたほうがよくわかるようになります。