思春期が始まると、誰でも反抗期がやってきます。
自分という「自我」に目覚めるため、自分にとって気に入らないことがあるとすぐ反抗をしてしまうのです。
自分中心で、世界を回そうとします。
自分を中心に考えているため、気に入らないことがあるとすぐいらいらしてしまうのです。
私もまだ若いころは、そうでした。
自分の思うようにいかないと、すぐいらいらしたり、怒ったり、親に反抗したりしていました。
しかし、今になって思えば、本当の反抗ではなかったのです。
ただ、すねていただけでした。
自分中心で世界を回そうとすねていただけで、反抗していると思っていたのは自分だけでした。
気に入らないことがあるからとはいえ怒鳴り散らし、自分の力を見せ付けようとすることは子どものすることです。
本当の反抗とは、もっと次元の高いことを言います。
こうした「アレルギーを感じることを消化できるようになること」が、本当の反抗なのです。
自分が嫌だと思うことは、往々にして自分のためになっていることがあります。
本当の反抗とは、精神的な痛みが伴うものです。
親があなたにするお説教にせよ、あなたの将来を心配して言っています。
それを「うっとうしい」という理由だけで、聞かなかったり逃げたりすることは、反抗ではなく、すねているだけです。
本当の反抗は、自分がいらいらすることほどアレルギーを我慢して、一度は受け入れることです。
一度は、消化してみることです。
それで「これは自分には必要ないな」と思ったら、あらためて吐き出してかまいません。
しかし、中には「これは必要だな」と思うことがあるかもしれません。
それは苦い、つらい、痛い、大変と思っていることでも、一度は受け入れて消化をしてみないことにはわからないのです。
自分勝手に、自分中心に考えてしまうことは、子どものやることなのです。