物にはライフスタイルを変える力があります。
少し高価でも、生活が向上するなら買ったほうがいい。
お金を払って物を手に入れるとは、新しいライフスタイルを手に入れることです。
お金を払って、今までとはちょっと違う生活が手に入ると考えましょう。
所有をせず、物を持たないことに豊かさがあると言いましたが、物を購入することで得られる豊かさもあります。
「ライフスタイル」です。
物を買うときには、物を手に入れるというより、新しい生活を得るために買うと考えましょう。
お金を払って、新しいライフスタイルを買い、自分の生活に吸収することで、心の豊かさまで変えてしまうのです。
たとえば、自分の個性に合った洋服を洋服屋さんで見つけました。
いいなと思うものには、高級ブランド品が多い。
値札についている値段も、ゼロが1つ多い値段です。
こんなときには考え方を変えて、その服を買うことで自分がどんなライフスタイルを手に入れることができるかを考えてみましょう。
その服を着て、幸せそうに過ごしている毎日が送れている自分が想像できるかどうかです。
買っても生活があまり変化しないようなら、見送ってください。
ですが、買ってから生活がよい方向へ向上することが想像できれば、宝物を掘り当てた可能性があります。
生活が、多少なりとも変化するかどうかです。
これが「物を手に入れることで、ライフスタイルを手に入れることができる」ということです。
いい物を持てば、生活が変化します。
今までにはなかった機能や形、動き、使い方により、生活が大きく変化してしまうのです。
私は以前まで、インターネット・カフェで本を書いていました。
部屋で書こうと思ってもだらだらして、書きにくいからです。
自分の部屋では、怠け心が出てしまいます。
ですが面白いことに、部屋の外に出るとすらすら書けるようになります。
人の目や環境の大きな変化があるために、その緊張感が集中力を高めてくれます。
以前から持っていたノートパソコンで本を書いていた時期もありましたが、バッテリーがすぐなくなります。
2時間もしないうちにバッテリーがなくなってしまうのでは、よい仕事ができません。
集中力が切れると、また取り戻すことが大変です。
最初からインターネット・カフェで書いてしまおうと通っていたわけです。
家から近いところにあったため、通うことには特に問題はなく、それでうまく執筆を進めることができていました。
あえて不満をいえば「狭いこと」「お金がかかること」「タバコのにおいがすること」です。
私はタバコが大の苦手です。
インターネット・カフェでは集中はできたものの、タバコのにおいを我慢していた状態でした。
また時間制の料金体系だったため、ゆったり書くことはできず、時間に追われながら忙しく書いていました。
そんな日々を送っていたある日、今までの生活が一転するような物との出会いがあったのです。
電化製品の町「秋葉原」で見つけた、驚くほど小さくて軽いノートパソコンです。
1キロもしない軽さで、なんとバッテリーは最長9時間であることに驚きました。
私は、もしこれを手に入れれば、どのくらい生活が変わるだろうかと想像していました。
「インターネット・カフェに通う必要はなくなるだろう」
「軽くて持ち運びやすいから、コーヒーショップでコーヒー片手に書けるだろう」
「旅行しながら書けるだろう」
「六本木ヒルズの展望台で、優雅に執筆ができるだろう」
あれこれと思い浮かべては、にやにやしていました。
いろいろと考えた末、思い切って購入したパソコンが、今、私の目の前にあるノートパソコンです。
このノートパソコン1つのおかげで、想像したとおりの日常になりました。
もうインターネット・カフェに通うことはなく、コーヒーショップでコーヒー片手にのんびり執筆に集中することができています。
手に触れて、自分のものにしてみないとわからない豊かさがあります。
物を手に入れることで、自分の生活スタイルが大きく変わってしまうことがあります。
お金を使うことで、今までにない新しいライフスタイルを手に入れる考え方を持ってみましょう。
生活を変化させるために、何かを購入するのです。
物質的豊かさに思えますが、生活が変化するのは、もはや物質的豊かさを超えた、生活向上の豊かさです。
生活が大きく変化して、自分の理想に近づけるというなら、上手なお金の使い方と言えるのです。