あなたの体は、37兆個の細胞からできています。
あまりに膨大な数で想像しにくいかもしれません。
人体の細胞を1秒1個のペースで数えるとすると、なんと120万年も時間がかかります。
そんな膨大な数の細胞ですが、元をたどれば、たった1個の受精卵でした。
あなたのお父さんとお母さんの精子と卵子が出会った受精卵が、何度も細胞分裂を繰り返します。
1個から2個、2個から4個、4個から8個と倍々に増えていき、細胞分裂を46回繰り返したとき、およそ37兆個に到達します。
このとき、単純に細胞分裂を46回繰り返すわけではありません。
筋細胞や神経細胞など、さまざまな役割を持った細胞に変わりながら増えます。
これを「分化」と言います。
その数は、およそ270種です。
もちろん細胞はできて終わりではありません。
細胞にも寿命があります。
たとえば、皮膚細胞はおよそ1カ月、血液細胞はおよそ3カ月、骨細胞はおよそ10年です。
死んだ細胞はなくなって終わりではなく、新たに生まれた細胞によって補われます。
これを「代謝」と言います。
1個の受精卵が細胞分裂によって37兆個まで増え、分化によって270種の細胞に分かれ、失われた細胞は代謝によって補われる。
「細胞分裂」「分化」「代謝」という3つのメカニズムが働いて、私たちの体と健康が維持されています。
これを「神秘」「奇跡」と言わずして何と言うのでしょう。
遺伝子のなせる技ですが、あまりにも精密なシステムです。
この事実を認識すると、いかに私たちはすごい生き物であるか驚かされるでしょう。
あなたは、神秘と奇跡に満ちた存在です。
このことを自覚すれば、命にも人体にも感謝せずにはいられなくなります。
自分の素晴らしい神秘と奇跡に気づいてください。
人は誰でも、神秘と奇跡の存在なのです。