依存には注意してください。
依存型人間は、ほかのものに寄りかかり頼っているため、流されやすくなります。
もちろん頼ることはあっていいのです。
むしろ頼ることは欠かせません。
私たちは1人だけで生きていけない存在です。
誰でも最初は未熟から始まります。
未熟なうちは、誰かを頼るのが普通です。
子どものうちは、家事力といい経済力といい、親に頼らざるを得ません。
つらいことがあっても、友人がいてくれることで、精神的に支えられることがあるでしょう。
しかし、頼ることはあっても、依存はよくありません。
べったり寄りかかる状態になって、スムーズな成長を妨げるからです。
依存していると、相手にべったり寄りかかる状態になります。
依存型人間になっていると、依存相手がいないと自分を保てません。
依存が強ければ強いほど、相手の動向に応じて自分の生き方も影響します。
相手の思うままに流されることになるでしょう。
自由どころか、不自由です。
相手の事情に応じて自分の人生が左右されることになり、流される生き方になります。
何らかの事情で依存相手がいなくなったとき、生きていけなくなります。
流されない生き方をするために必要なのは「依存からの脱却」です。
依存型人間を卒業して、自立型人間に生まれ変わってください。
ほかへの従属から離れます。
自立には、大きく3種類あります。
どれか1つが大切ではなく、すべての自立が大切です。
ある程度の成長段階に達すれば、自分から依存を断ち切ってください。
自分だけの力で行動して、生活できるようにします。
できるだけ人の助けを借りないでやりくりできるようになってください。
相手から突き放されて独り立ちするのではありません。
独り立ちは、できるだけ自分から申し出ましょう。
「依存を卒業する。これからは自分の力で歩んでいく」
勇気を出して新しいステージに踏み出すのです。
自立に最も効果的なのは、一人暮らしです。
実家暮らしをしている人も多いでしょう。
実家暮らしは、節約もできて住み慣れていて快適ですが、その環境に甘えないことです。
実家暮らしをしていると、どうしても親に依存してしまいます。
こんなときこそ、一人暮らしが有効です。
一人暮らしは、経済的・精神的・社会的の3つの自立を同時に実現する最良の手段です。
一人暮らしは、自活が必要になって大きな苦労が伴います。
お金がかかったり、自分で家事をまかなったりする必要が出ますが、これほど自立に効果的なことはありません。
自分で苦労する分だけ、成長できます。
今までいかに親に依存していたのか痛感できるでしょう。
寂しい思いを乗り越えることで、精神的にも鍛えられるはずです。
友人や恋人がいても、べったり依存しないことです。
べたべたくっつくような関係はよくありません。
「友人も恋人も他人」と割り切って考えることです。
冷たいようですが、これが現実です。
厳密に言えば、自分以外は他人です。
突き放すわけではありませんが、ある程度の距離感は必要です。
自分の問題は、まず自分で解決することを基本とします。
どうしても難しいときだけ頼るようにすれば、ほどよい距離感を保てるでしょう。
そうすれば親しい関係を保ちつつ、自立した関係を築けます。
友人関係も恋人関係も「自立した者同士」として付き合うのが理想です。
対等な関係だからこそ、居心地が良く、また会いたいと思います。
二人三脚は、歩幅が合っていなければいけません。
自立した者同士だからこそ、理想的な二人三脚を実現できます。
依存対象は「人」だけとは限りません。
「会社」「国」への依存にも注意しましょう。
「会社が何とかしてくれる」「国が何とかしてくれる」という考えでは自立が養われません。
私たちは、社員として会社に属していて、国民として国に属しています。
会社や国に属していて、従属関係もあるため、依存の脱却にも限界がありますが、限られた中でできることがあるはずです。
100パーセントの自立は難しくても、依存割合を減らすことならできるはずです。
会社への依存も減らしていきましょう。
在職中にキャリアや実績を積み重ねておけば、個人としての力が鍛えられます。
転職をしたくなったとき、キャリアと実績は強力な武器となり、転職活動がスムーズに進むでしょう。
きちんと仕事の技術を習得していれば、会社が倒産することになっても食べていけるでしょう。
国に依存するのではなく、自立した国民となることが求められます。
年金、子育て、医療、介護、住宅。
公的支援が減ったり打ち切られたりしてもやっていけるよう、今から自立準備を進めておくことです。
自立型人間に生まれ変わりましょう。
いきなり自立する必要はありません。
できるところから少しずつ自立していけばいい。
自立型人間に生まれ変われば、自分の意思や裁量で動けるようになるため、流されることはなくなります。