思考力を鍛えたいなら、すぐ検索しないことです。
現代はインターネット社会です。
インターネット上に、巨大な集合知があります。
手持ちの端末で調べれば、電波の届く範囲であるかぎり、簡単にアクセスできます。
わからないことがあっても、検索で調べれば、ほとんどわかってしまいます。
書店に行く必要もなければ紙の辞書を引く必要もなく、大変楽です。
教科書レベルの基本知識から深い人生哲学の分野まで多種多様です。
インターネットを使えば、国境を越えて調べることも可能です。
地球の裏側にある情報でも、インターネットがあればアクセスできます。
インターネットを駆使すれば、大半のことがわかってしまう世の中です。
だからといって、わからないことがあってすぐ検索するのは注意してください。
すぐ検索する癖があると、思考力の低下を招くからです。
わからないことを調べるとき、すぐ検索するのはよくありません。
すぐ検索する癖があると、自分の頭で考えることがなくなります。
表示された答えを、そのまま信じてしまう状態になります。
これは考える機会を奪っていることになります。
これは一種の機会損失です。
積極的に答えを求めているため能動的に思えますが、実際は受動的な状態です。
便利な時代が、かえって私たちの思考力の低下を招いています。
わからないことを調べるとき、すぐ検索するのをやめることです。
少なくとも「何も考えないまま検索する」という状態だけは避けたい。
もちろん検索が悪いわけではありません。
検索エンジンは便利な道具であり、使い方が重要です。
便利な道具も、使い方を誤ると思考力の低下につながります。
すぐ検索するのではありません。
検索する前に、自分の頭で考える時間を設けてください。
わずかな時間でいいのです。
1分でもかまいません。
頭をひねって考えてみます。
知恵がないなら、ないなりに考えてみることが大切です。
考えるときは、知識と経験を総動員させ、思考のすべてを集中させてください。
集中すればするほど、思考力を鍛える効果が高まります。
そうすれば、頭を使う機会を確保でき、思考力を鍛える機会になります。
検索する行為が、答え合わせの時間になります。
検索で調べた結果、間違っていても、考えたことで思考力が鍛えられています。
「こうではないか」と仮説を立ててみましょう。
思いつきでも当てずっぽうでもかまいません。
当たらなくてもいいのです。
当たらなくてもペナルティーはないのですから、どんどん積極的に考えることです。
大切なのは「頭を使う機会を作ること」です。
検索する前に考えることで、頭を使う機会になります。
そうすれば、検索エンジンと上手に付き合えます。
検索エンジンは便利な道具です。
便利な道具だからこそ、いっそう慎重な使い方が求められます。