好きなことには2種類あります。
「小さな好き」と「大きな好き」です。
小さな好きとは「ちょっとだけ好き」「まあまあ好き」「少し気に入っている」という状態のことをいいます。
心が引きつけられる感覚はあるものの、小さな程度です。
大きな好きとは「本当に好き」「好きで好きでたまらない」「大のお気に入り」という状態のことをいいます。
まさしく「大好き」という状態です。
好きの大きさに関係なく、好きなことなら何でも楽しむ姿勢で生きている人も多いのではないでしょうか。
もちろん好きなことをするのはいいのですが、好きなことなら何でもいいというわけではありません。
ここで大切な人生訓があります。
好きなこととはいえ「小さな好き」と「大きな好き」で区別してください。
どちらも意味もニュアンスも似ていますが、きちんと区別するのが賢明です。
なぜ、それぞれ区別する必要があるのか。
「小さな好き」で生活を埋め尽くすと、それだけでいっぱいになり「大きな好き」を楽しめなくなるからです。
「好きなことに囲まれているのだからいいではないか」と思うかもしれませんが、ここに落とし穴があります。
私たちのリソースは限られています。
お金も時間も有限です。
気力も体力も精神力も限界があります。
小さな好きで日常を埋め尽くすと、それだけで貴重なリソースを使い果たします。
余裕がなくなって、大きな好きに取り組む余裕がなくなります。
浅い満足感しかなく、深い満足感がありません。
小さな幸福感しか得られなくなり、大きな幸福感が得られなくなる。
小さな好きで埋め尽くされた日常は、本当の幸せとはいえないのです。
深い満足感と大きな幸福感を得るためには、本当に好きなことをすることです。
小さな好きで日常を埋め尽くすと、落とし穴にはまります。
「好きなことはできたけど、本当に好きなことを楽しめなかった」
過去を悔やむことになるのです。
大きな好きを楽しむためには、小さな好きを無視することも大切です。
無視は勇気のいることですが、踏ん張ってください。
「少し好き」という程度なら、あえて無視しましょう。
欲しいものがあっても「少し欲しい」という程度なら、買いません。
やりたいことがあっても「少し気になる」という程度なら、やりません。
関わりのある人がいても「少し仲がいい」という程度なら、距離を置きます。
少しストレスを感じるかもしれませんが、大切な場面です。
小さな好きを手放すと、そのぶんだけ時間とお金の余裕が生まれます。
余裕が生まれるため、大きな好きを楽しめるようになるのです。
好きを求めるなら、数を絞ってください。
「これだけで十分」「これさえあればいい」というものを見極めることです。
大きな好きは数が少なくても大丈夫です。
究極は1つです。
1つしかなくても、それが大きな好きであれば、深い満足感と大きな幸福感が得られます。
小さな好きを手放すから、大きな好きが手に入るのです。