「お酒をやめる」
「タバコをやめる」
「ギャンブルをやめる」
悪い習慣を断ち切るとき、どんなタイミングを選びますか。
このとき、よくありがちなパターンがあります。
それは「切りのいいところでやめる」というパターンです。
「明日からやめる」
「来週からやめる」
「4月からやめる」
「来年からやめる」「○○が決まったらやめる」という人もいるでしょう。
切りのいいタイミングのほうが、気持ちの整理もついて踏ん切りもつきやすいため、成功率も上がりやすく思えます。
どことなく縁起がいいようにも思えます。
悪い習慣をやめるなら、区切りにこだわる人も多いのではないでしょうか。
ここが落とし穴です。
切りのいいところでやめようとすると、かえって失敗を促します。
「切りのいいところ」を考える時点で、決意が中途半端です。
「まだ少しくらいいいよね」と、甘い考えを持っています。
「まだ少しくらいいいよね」と思っているということは「失敗してもいいよね」と思っているのと同じこと。
何かを断ち切るとき、余計な先延ばしは失敗のもとになります。
しばらくたつと決意が揺らぎ始め、ちょっと嫌なことがあると、再び悪い習慣が戻るのです。
悪い習慣を断ち切るときには、強い決意が必要です。
切りの良しあしは関係ありません。
関係あるように思えるのは、錯覚です。
切りのいいところのほうが成功率が上がると思うのは誤解です。
実際のところ、区切りと成功率は無関係です。
もちろん縁起がいいように感じるのも錯覚です。
悪い習慣をやめるなら、区切りにこだわる必要はありません。
余計な先延ばしは不要です。
「やめよう」と思ったら、その瞬間からやめることです。
断ち切る気持ちが本気なら、余計な言い訳はせず「今すぐやめる」が正解です。
タバコをやめるなら、吸いかけであっても、すぐ火を消します。
お酒をやめるなら、まだお酒が残っていても、直ちにやめます。
ギャンブルをやめるなら、ゲームの最中であっても、すぐ中断します。
もったいない気持ちがあっても振り切りましょう。
「もう少しだけ」と思うなら、なおさら今すぐやめましょう。
むしろ「区切りの悪いときのほうがいい」と考えてください。
少しくらい気持ち悪い区切りのほうが、自分の本気度を確かめられます。
「必ずやめる!」と決意するから、衝動に駆られても振り切れます。
区切りに関係なく、今すぐやめる人が、悪い習慣の改善に成功するのです。