大人になってから遊ぶときは「制限」を作っておきましょう。
なぜ制限が大切なのか。
大人になってから遊びで失敗すると、一発で重大な事態に発展する可能性があるからです。
未成年の場合、遊びたくても、制限の壁があります。
そもそも年齢制限が設けられているため、遊びたくても限界があります。
借金したくても、未成年は断られます。
クレジットカードを作りたくても作れなかったり、大人のお店に行きたくても入店を断られます。
持っているお金も限られているため、遊ぼうにも、小規模な遊びしかできないことが多い。
失敗しても、軽傷で済んだりやり直す機会が与えられたりすることがあります。
同じ失敗であっても、刑罰が大人より軽く済むことが少なくありません。
万一、遊びでトラブルがあっても、未成年は責任能力が未熟と判断され、寛大な処分で済む場合が多い。
身を滅ぼすまで遊びたくても、法律やシステムが壁になって限界があります。
子ども扱いされることが、時には役立つこともあるのです。
ところが大人の場合は違います。
成人を迎えた大人の場合、制限がありません。
遊ぼうと思えば、いくらでも遊べます。
「大人だからわかっていますね」「大人だからできて責任を取れますね」という目で見られます。
すべて自己責任であり、自己負担です。
うっかり度が過ぎることがあっても、その責任を負わなければいけません。
趣味、ゲーム、飲み会、ギャンブル、男女の色恋。
大人の失敗は、自己責任の分だけダメージも大きい。
「大人だからコントロールができて当たり前」と思いますが、そうとも限りません。
大人であっても、自己管理に失敗するのはよくあること。
不運と悪条件が重なれば、理性や自制心を失うことは、大人でも珍しくありません。
適度を守るつもりであっても、実際に遊び始めるとヒートアップして、適度を越えることが少なくありません。
単なる遊びとはいえ、その気になれば、身を滅ぼすまで遊ぶことも十分可能です。
のめり込んでしまうと、どんどん深みにはまっていき、抜け出せなくなる。
気づけば、致命的なダメージになっている可能性もあるのです。
ましてやお酒が入っていると、あっさり理性と自制心が失われ、未熟な子どものようになってしまいます。
酔いが覚めてから、大変な事態に気づき、顔が真っ青になる。
「無制限」は、楽で自由に聞こえますが、これほど恐ろしいものはないのです。
ここで役立つのが「制限」です。
「お酒は1日に1缶まで」
「交際費は月に2万円まで」
「ゲームは1日3時間まで」
「趣味は、収入の20パーセントまで」
「ランニングは、1回10キロまで」
許容範囲を決めて、ルール化しておきます。
遊びの内容に応じて、適切な制限を設けておくほうがいいでしょう。
制限の適度は、対象によって変わるため、一概には言えません。
大切なことは「遊びに制限を設ける」ということです。
「遊びだから無制限でいいよね」と軽視するのではありません。
「遊びだからこそ制限を設けよう」と考えるのが正解です。
コントロールする自信がなければ「しない」という賢明な選択です。
すでに始めていることなら「やめる」という決断も悪くありません。
「自分は大丈夫」
そう思う人がいれば、要注意です。
「自分は大丈夫」と思っているのは、油断している証拠です。
「自分は大丈夫」と思っている人ほど、制限を設けたほうがいいでしょう。
制限を設けることで少し不便に感じるかもしれませんが、その不便さがあなたを救います。