あなたは今、どんな悪い癖がありますか。
「自分に悪い癖があることくらいわかっている」と思う人も多いでしょう。
自分のことをよく知っているのは自分です。
自分の悪い癖は自分が一番よくわかっていると思うのも当然のこと。
しかし、いくらわかっているとはいえ、頭で考えているだけでは認識がぼんやりしがちです。
人間は、忘れる生き物です。
思っているだけでは、忘れてしまいます。
今は認識できていても、時間が経つと希薄になるでしょう。
認識が希薄になると、決意も行動も曖昧になります。
「悪い癖があるかもしれない。あるような気がする」といったぼんやりした状態になる。
最終的に悪い癖の存在すら忘れてしまうのです。
そこで大切なのは「きちんと紙に悪い癖を書き出す」という行為です。
「書く」という行為には、視覚化だけでなく、認識を促す作用があります。
紙に書き出すことで、目で見えるようになります。
目に見える形になるから「自分にはこんな悪い癖がある」と認識できます。
認識できるから、そこに意識を集中させることができ、直せるようになります。
自分の悪い癖を客観的に眺めることで「やっぱりよくないね」「絶対直したほうがいい」と再認識できます。
危機感や緊張感も出てくるでしょう。
無意識なので自分では気づいていない癖もあるかもしれません。
思いつくかぎりでいいので、すべて書き出してみましょう。
「本当に直せるのだろうか」と不安に思う癖であってもいいので、とにかく書き出すことが大切です。
書き方は、シンプルな箇条書きでかまいません。
悪い癖があるなら、1つ残らず書き出してみましょう。
悪い癖の種類は、見栄えの悪いものから不衛生なものでさまざま。
手間や時間はかかりますが、それだけの価値はあります。
紙に書き出さなくても直せますが、紙に書き出すと、もっと直しやすくなります。
さほど時間も手間もかかりません。
面倒くさく感じても、最初のステップとしてぜひ取り組んでください。
悪い癖を書き出したら、もう1つ大切な作業があります。
書き出した癖の後に「直す」と付け加えてください。
たとえば「爪を噛む癖」であれば「爪を噛む癖を直す」と書き加えます。
「舌打ちの癖」であれば「舌打ちの癖を直す」と書き加えます。
「独り言をつぶやく癖」であれば「独り言をつぶやく癖を直す」と書き加えます。
シンプルに箇条書きをした悪い癖に「改善」の意味が加わり「目標」に変わりました。
今後あなたが心がける課題です。
これで、悪い癖を直す準備が整います。