アイデア発想で、よくある誤解があります。
それは、時間の必要性です。
アイデアを出すのに時間は必要でしょうか。
「忙しくて時間がないからアイデアが出ない。時間さえあれば、いくらでもアイデアは出る」
ときどきそんな声が聞かれます。
たしかに忙しくて時間がないと、アイデアを考えにくいように思うでしょう。
そもそも物理的に時間がなければ、アイデアを考えるのも不可能。
仕事が大量にあって、多忙の日々を送っていると、落ち着いてアイデアを考えることができません。
たっぷり時間があって、余裕があれば、落ち着いてアイデアを考えることができるでしょう。
時間があればあるほど、アイデアもたくさん出るように思えるでしょう。
ここに誤解があります。
時間がなくても、アイデアは出ます。
忙しいとはいえ、完全に時間がゼロということはないでしょう。
たとえば、隙間時間です。
生活を振り返ると、まとまった時間はなくても、隙間時間ならあるはずです。
電車の待ち時間・信号の待ち時間があります。
移動中・入浴中にも時間があります。
トイレ中も、一瞬ではありますが、自由な時間があります。
短いですが、時間があるのは事実。
時間さえあれば、アイデアを考えることができます。
アイデアがひらめくのは、一瞬です。
長考の末にアイデアがひらめくこともありますが、突然アイデアがひらめくこともあります。
特に緊張から解放された瞬間は、アイデアがひらめきやすい場面の1つです。
短い時間を有効に活用すれば、アイデアを考える時間になります。
逆に、時間がたっぷりあれば、アイデアが出るとも限りません。
いくら時間があっても、本人にアイデアを出そうとする気持ちがなければ、時間があってもアイデアは出ません。
リラックスするにはいいかもしれませんが、生産的ではありません。
ぼんやりしている時間だけが過ぎていくでしょう。
逆に時間がありすぎて、気持ちが緩み、何をしていいのかわからなくなるときもあります。
時間を言い訳にしているうちは、いいアイデアは出ません。
時間を言い訳にしているうちは、まだ本気でアイデアを出そうとしていないだけです。
「アイデアを出すには時間が必要」という考え方自体が、すでに常識や固定観念に縛られています。
アイデアと時間は、ほとんど関係がありません。
忙しいからアイデアが出ないということはありません。
暇だからアイデアが出るということもないのです。
大切なのは「本気でアイデアを出そうとしているか」です。
本気でアイデアを出そうとしていれば、時間の大小に関係なく、アイデアは出ます。