「想像力」と「発想力」。
それぞれ似たような言葉です。
たしかにどちらも「イメージする」という点は共通です。
頭の中で自由にイメージを思い浮かべ、仕事や芸術などに生かすことでしょう。
特に意識せず、なんとなく同じ意味で使っている人も多いのではないでしょうか。
しかし、意味は似ていても、厳密には違います。
想像力と発想力は似て非なるもの。
同じ意味で考えていると、コミュニケーションに食い違いが生まれ、思わぬ恥をかいてしまうかもしれません。
あらためてそれぞれの意味を理解して、きちんと区別しましょう。
想像力とは何か。
一言で言うと「具体的にイメージをする力」のことをいいます。
人は、頭の中だけで自在にイメージを浮かべることができます。
頭の中で、物事の展開や結末を思い描きます。
想像力が高くなるにつれて、本物のようにイメージできるようになります。
想像するのは、物や風景など、物質的なものだけではありません。
心や感情など、精神的なものも想像の対象です。
過去や未来など、時間を超越した想像もあります。
あの世や宇宙の果てなど、未知の世界を思い浮かべることもあります。
想像力があれば、経験していないことでも自在に推し量れるようになるため、自分の可能性を高めることができます。
「想像力を鍛える」という表現は「具体的にイメージをする力を鍛える」と言い換えるとわかりやすくなるでしょう。
発想力とは何か。
一言で言うと「アイデアを生み出す力」のことをいいます。
解決したい課題があるとき、知識と経験を総動員させて、よい結果を導くような工夫を探ります。
既存のパターンだけでなく、新しいパターンを考え出すこともあります。
「発想力を鍛える」という表現は「アイデアを生み出す力を鍛える」と言い換えるとわかりやすくなるでしょう。
想像力と発想力は、似て非なるもの。
そのため、想像力を鍛えるトレーニングと発想力を鍛えるトレーニングは、種類が異なります。
想像力を鍛えるなら「読書」「映画鑑賞」が有効ですが、発想力を鍛えるなら「連想ゲーム」「創作活動」が有効です。
想像力も発想力も鍛えられている人は、仕事もスムーズになります。
想像力も発想力も、高ければ高いほどよいものです。
想像力と発想力の違いを理解しつつ、それぞれの能力を高めていきましょう。