日常で注意したい言葉があります。
それは「一応」という言葉です。
私たちの日常では「一応」という言葉に触れることがあります。
「一応」とは「十分ではないが、最低限条件は満たしている」という意味があります。
日常でよく聞かれるキーワードですが、安易な使い方は避けたほうがいいでしょう。
ほとんどの場合、感じが悪くなるからです。
中途半端な意味が伴い、不安や違和感を与える原因になります。
また、誠実に答えていない印象を与え、失礼な印象になることも少なくありません。
たとえば、出身地について聞かれる場面があるとします。
「ご出身はどちらですか」と聞かれたとき「一応、愛媛県出身です」と答えると、すっきりしない印象を与えるでしょう。
愛媛県以外にも出身があるように聞こえます。
本当に愛媛県出身なのか疑わしい気持ちも出てくるでしょう。
きちんと言えない事情があるようにも聞こえ、不安になってきます。
取引先の前で、自社商品についてプレゼンを行う場面があるとします。
「一応、自信のある商品です」という言い方をすると、どう感じるでしょうか。
聞き手は不安を感じ、頼りない印象を受けるでしょう。
「一応」が含まれると「自信がないところもある」という意味にも聞こえます。
上司から資料の確認を依頼され、進み具合について聞かれたとします。
「一応、確認が終わりました」という言い方をすると、上司はけげんな表情をするでしょう。
上司は「少し手抜きをしたのだろうか」「何か不備でもあったのだろうか」ともやもやした印象を受けるはずです。
一応という言葉を使うと、違和感や不安感を与えがちです。
時には不快感や悪印象につながることも少なくありません。
本人に悪気はなくても、少なくとも気持ちのいい言葉ではないため、禁句にしたほうがいいでしょう。
一応という言葉を取り除きましょう。
「一応、愛媛県出身です」という一言なら「愛媛県出身です」と言い換えます。
「一応、自信のある商品です」という一言なら「自信のある商品です」と言い換えます。
「一応、確認が終わりました」という一言なら「確認が終わりました」と言い換えます。
一応を取り除いたほうが、言葉がすっきりする上、堂々とした印象も出ます。
口癖になっている人は、特に注意したほうがいいでしょう。
周りが使っていたとしても、自分は流されず、禁句にしておくのが賢明です。
もし不安要素を伝えたいなら、はっきり言い切った後、補足として加えるといいでしょう。
「確認が終わりました。気になる点を1つ見つけました。それは~」
こうした言い方なら、すっきりした印象を保ちながら不安要素を伝えられます。
一応という言葉を使わなくても、生活に支障はありません。
一応という言葉は禁句でいいのです。