「嫌われたくない」
ほとんどの人が持つ気持ちでしょう。
できるだけ人に嫌われるのを避けつつ、できるだけ多くの人から好かれたいと思うはずです。
相手に嫌われると、自分の存在価値を否定されたように感じます。
ストレスを感じ、気持ちが落ち込みます。
誰でも自分の存在価値を否定されるのは嫌です。
相手を不快にさせるようなことは避けようとするでしょう。
もちろん不快を与えない言動は大切です。
人間関係ではマナーが欠かせません。
言葉や態度に注意することで、できるだけ余計な摩擦を抑えることができます。
良好な人間関係を実現するにも、できるだけ配慮や気遣いといったマナーを心がけることが大切です。
嫌われないようにするために、自分なりにできることはしておいたほうがいいでしょう。
しかし、嫌われたくない気持ちにも限度があります。
「嫌われたくない」と思うと、いつも相手の顔色をうかがわなければいけません。
これは大きなストレスが伴います。
「不快を与えていないだろうか」
「相手に嫌われていないだろうか」
「自分はどう思われているだろうか」
常に不安や恐怖を感じることになるため、なかなか落ち着けず、そわそわします。
配慮が大切とはいえ、嫌われたくない気持ちがエスカレートすると、過剰なストレスが発生します。
ましてや、すべての人の価値観に合わせるのは困難です。
世の中には多種多様な人が存在します。
特定の人の価値観に合わせることはできても、すべての人の価値観に合わせるのは難しい。
いろいろな人の都合に合わせると、身も心も振り回され、八方美人になってしまいます。
度が過ぎると、自分らしさが出せなくなり、つらくなります。
誰にも嫌われたくないという気持ちは素晴らしいですが、現実として不可能です。
「嫌われたくない」と思うから、苦しくなるのです。
「嫌われたくない」という気持ちから解放されましょう。
むしろ逆を考えるのです。
それが「嫌われてもいい」という考え方です。
自分と合う人もいれば、合わない人もいます。
中にはあなたに反抗心や嫌悪感を持つ人がいるでしょう。
それは、珍しいことではなく、よくあることです。
「嫌われてもいい」と思えば、あなたを嫌う人がいても「仕方ない」と割り切れるようになります。
前向きに開き直ってしまいましょう。
「私を嫌いになりたいなら、どうぞ嫌いになってください」と思えばいい。
どうしても価値観の合わない人とは、最低限の接触で済ませればいいこと。
仕事の都合で接しないといけないなら、最低限のやりとりで済ませばいいこと。
挨拶・笑顔・マナーさえ心がけていれば、大きなトラブルに発展することはありません。
「自分を嫌っている人もいる」という現実を肯定したほうが、かえって気持ちが楽になります。
ストレスが増えそうに思えますが、開き直ると、相手の顔色をうかがわずに済むので楽になります。
自分のやりたいようにやれるので、自分らしく生きることができるようになります。
わざわざ嫌われている人に迎合する必要もありません。
自分と合う人とだけ、仲良くなればOKです。
「嫌われてもいい」と思えば、楽になるのです。