人からひどいことを言われることがあります。
失礼な一言を言われたとき。
汚い言葉で侮辱されたとき。
生き方を否定する言葉を言われたとき。
特に人格や尊厳を否定される言葉は、心にぐさりと突き刺さるでしょう。
人からひどいことを言われると、心が傷ついて落ち込むかもしれません。
肉体は傷ついていなくても、心では大きな傷を負い、ぼろぼろになることもあるでしょう。
こういうとき、役立つ言葉があります。
ひどいことを言われて心が傷ついたら、こう思いましょう。
「だから何?」と。
冷たい言葉に思えますが、この冷たさが肝心です。
冷たい言葉で一度自分を突っぱねることで、冷静を取り戻す効果があります。
一瞬で興奮が落ち着き、理性と自制心を取り戻せるでしょう。
あらためて考えてみてください。
ひどいことを言われたところで何なのでしょう。
体を傷つけられたわけではありません。
お金を盗まれたわけでもありません。
命を取られたわけでもありません。
実際のところ、何でもありません。
自分で勝手に「ひどい、ひどい! 心が傷ついた!」と騒いでいるだけ。
「傷ついた」と騒げば騒ぐほど、心の傷口が広がります。
ここで気づいてほしいことがあります。
ひどいことを言われたから、心が傷つくのではありません。
ひどい言葉を気にしているから、心が傷つくのです。
つまり、心を傷つけている張本人は、自分です。
ひどい言葉を気にしたところで仕方ありません。
ひどい言葉の最善策は「気にしないこと」に尽きます。
どんなひどい一言も、あなたが気にしなければ無害です。
無視をする。
相手にしない。
真面目に向き合わない。
風に揺れるすすきのように、さらりと聞き流せばOKです。
いちいちくだらない言葉を気にしていると、余計なエネルギーを消耗するだけです。
たとえ人格や尊厳を否定される言葉を言われても、聞き流しましょう。
もし気にしそうになれば、再び「だから何?」と自分に問いかけ、冷静になってください。
とにかく気にしないのが一番。
当然ですが、仕返しなんてしないことです。
恨みや憎しみの感情が湧くのは、言葉を気にしている証拠です。
「一生恨んでやる」と思っても、苦しむのは自分です。
仕返しをすると、待っているのは後悔です。
「こんな無駄なことに時間を使うべきではなかった。もっと重要なことに時間を使うべきだった」と悔やむでしょう。
恨みも憎しみも、人生の歯車を狂わす原因になります。
仕返しするパワーがあるなら、趣味や仕事に向けて発散させたほうが、はるかに健全です。