弱い人は、弱くありません。
たしかに表向きは弱く見えるかもしれません。
体が痩せ細っている。
気力が不足している。
精神状態が安定しない。
しかし、弱いところばかりで強いところが1つもないと思っているなら誤解です。
弱い人には、弱い人ならではの強みがあります。
「弱い人ほど、弱い人の気持ちがわかる」という強みです。
一言で「弱さ」と言っても種類はさまざまですが「弱いことに悩んでいる」という点は共通です。
心の弱い人がいるとします。
心配性であること、臆病者であること、恥ずかしがり屋であること。
心が動揺しやすいこと、落ち込みやすいこと、くよくよしやすいこと。
心が弱いなら、心が弱い人の気持ちがわかるようになるでしょう。
弱さの種類が同じなら、自分のことのように思え、共感しながら聞いたり話したりできるはずです。
体が弱い人がいるとします。
体力がないこと、疲れやすいこと、風邪を引きやすいこと。
胃腸が弱いこと、貧血気味であること、体が痩せ細っていること。
体の障害も、種類によっては肉体的な弱さに関係することもあります。
体が弱いなら、体が弱い人の気持ちがわかるようになるでしょう。
弱さの種類は違っても、相通じるところがあります。
弱い人は、弱い人の気持ちにより添いましょう。
弱い人には「弱い人の気持ちが理解できる」という重要な強みがあります。
弱い人だからこそ、弱い人と共感できたり励ましたりできます。
弱い人を癒せるのは、弱い人の仕事です。
たった一言でも寄り添う言葉をかけると、相手は救われます。
「実は私も同じです」
「気持ちは理解できます」
「大変だったでしょう」
強い人が言うのと弱い人が言うのとでは、言葉の重みも深みも違います。
弱い者同士だからこそ、優しい一言が心によく響くのです。
弱いことばかり嘆くのではありません。
弱い自分にある素晴らしい魅力に気づいてください。
弱い人の気持ちに寄り添って救えるのは、弱い人のほうが圧倒的に有利です。
弱い人の言葉だからこそ、弱い人は救われます。
弱い人を救うのは、弱い人に与えられた使命かもしれません。