他人を比較する癖があるなら直しましょう。
もちろん他人と比較するのがすべて悪いわけではありません。
受験では、偏差値が存在します。
偏差値は、他人との相対的な位置を示す指標です。
よい成績を取らなければ、志望校に合格することができません。
しっかり勉強して、好成績を残すことで、志望校に合格できます。
ビジネスでは、人事評価が存在します。
人事評価は、勤務態度・勤務成績・人間関係など、総合的に評価されます。
昇進するためには、過当な競争を乗り越えなければいけません。
ほかの同僚より熱心に働いて、しっかり結果を出していくことで、昇進しやすくなります。
スポーツでは、順位が存在します。
技を磨いて実力を身につけ、少しでも上達することで、表彰を達成できます。
比較をすることで、競争心を刺激して、モチベーションを高めることにも役立つでしょう。
一定の場面では、比較をしなければいけない場面があるのもたしかです。
しかし、他人と比較する癖があるかぎり、穏やかにはなれません。
常に競争心を燃やしていなければいけないので、安心して落ち着ける暇がない。
優越感で喜ぶこともあれば、劣等感で落ち込むこともあり、感情が不安定になります。
焦ったり動揺したりして、落ち着きにくくなります。
いつもいらいらすると、周囲に不機嫌をまき散らすことにもなります。
また、上には上が存在します。
自分が優れていても、もっと広い世界に目を向ければ、自分以上の人はいくらでもいるでしょう。
優れた人と比べれば、自分が情けなく感じるのも当然です。
たとえ自分が1番になっても、安心できません。
1番になると、次は「追い抜かれるのではないか」という不安に悩まされます。
油断していると、ほかの人に抜かれ、上位から転落します。
他人との比較は、終わりのない戦いをしている状態です。
一時的ならいいですが、長期的になるのは苦しいでしょう。
終わりのない消耗戦をしていると、いずれ燃え尽きてしまいます。
他人と比較する癖があるかぎり、穏やかになるのは難しいのです。
他人と比較する癖はやめましょう。
誰とも比べない。
「人は人。自分は自分」と考えるのが健全です。
比較したい気持ちが湧いても、我慢します。
代わりに、ひたすら目の前のことに集中しましょう。
今しなければいけない仕事に集中する。
楽しさや面白さ、喜びや嬉しさ、希望や可能性だけ意識すればいいのです。
プラス面だけ集中していれば、だんだん気持ちが明るくなります。
日常には、多くの豊かさがあふれていることにも気づくはずです。