ジェットコースターでは、山になっている部分と谷になっている部分があります。
レールが谷に向かって落ちているときは、勢いがあってスリルがあります。
だからとはいえ、急降下の前の山をゆっくり登る時間も、高揚感を味わう大切な時間です。
ジェットコースターには、ゆっくりした「緩」の部分と速くなっている「急」の部分の2つがあります。
実はこの「緩」と「急」は別々のことではありません。
2つで1つのセットになっています。
「緩」がなければ「急」にすることはできませんし「急」になるから「緩」もあるということです。
この波を皆さんもよくご存じのとおり「リズム」といいます。
このリズムが大切だとよく耳にします。
ジェットコースターの例のように「急」をつけるには「緩」が必要であり「緩」があるのは「急」のおかげということなのです。
日常の生活に当てはめてみるとわかりやすいのではないでしょうか。
朝に起きて昼間に一生懸命仕事や勉強に集中できるのは、夜に睡眠という「緩」の時間があるからです。
夜にぐっすりよく眠れるのは、それだけ昼間に一生懸命に精を出したという「急」の時間があるからです。
「緩」と「急」は何もジェットコースターに限ったことではなく、日常にもある話なのです。
この緩急のリズムを大切にしましょう。
ときどき徹夜で勉強をしている人がいます。
深夜の3時や4時まで勉強をして、次の日の朝にまた学校という人です。
勉強は、している時間が長ければそれでいいというのではなく、短い時間に集中して行うことが基本です。
にもかかわらず、寝る時間にも勉強をしている人は、決まって学校では昼間にぼうっとしています。
緩急のリズムを無視しているからです。
リズムを無視した勉強は、逆効果です。
一度リズムを壊してしまうとよくわかりますが、面白いくらいすべてがうまくいかなくなります。
私は中学2年のころに夜遅くまで起きていた経験があります。
夜遅くだと静かで勉強にも集中できるような気がするのです。
しかし、やはり実際は、昼間は睡眠不足のせいで頭がぼうっとし、勉強にも気合が入りません。
ぼうっとしているため表情が薄く、暗いオーラが出てしまい、友人との付き合いにも影響します。
先生にも叱られ、やる気も元気も出ません。
そのうえ、肌はかさかさになり健康上にも影響が出てきました。
まさにリズムが壊れた状態です。
一度リズムが壊れると、将棋倒しのように次から次へとすべてがおかしくなります。
私「これは大変だ」と思うほどの状態になり、生活のリズムを元へと戻すことにしました。
とはいえ、当たり前のことを当たり前にするだけのことです。
夜はしっかり寝て、昼間は学業に精を出すだけです。
それからというもの、昼間は頭がしっかり回るようになり、表情も出てくるようになりました。
夜にしっかり睡眠を取っているおかげで、もちろん肌の荒れもだいぶ改善され健康に戻りました。
当たり前のことを当たり前にするというリズムを大切にするだけで、日常生活がスムーズに回るようになりました。
時間を大切にするためには、リズムを大切にすることです。
時間を大切にすることとリズムを大切にすることは、別々のことのように思われますが、実はこの2つは同じことを意味します。
リズムという波を大切にするから、時間に無駄がなくなるのです。
リズムを大切にするとは、時間を大切にするということなのです。