忙しくしている姿と充実している姿は、見た目はとてもそっくりです。
どちらのタイプとも慌ただしく動き、少ない時間を有効に活用していることがわかります。
しかし、よく見てみると、見た目は同じようでも、表情が違っていることがわかります。
忙しくしている人はこわばった表情をしていることに対して、充実している人の顔はとても楽しんでいる表情になっています。
見た目は慌ただしく動いているのに、なぜ表情にこれほど違いが出てくるのでしょうか。
それは「余裕」が大きく関係しています。
充実している人は余裕を持って行うことができていますから、楽しみを味わえます。
しかし、いくら楽しいことだからとはいえ、余裕がなければ楽しさを感じる時間もありません。
忙しいという字は「心」を「亡くす」と書きます。
忙しいという字の左側は「立心偏」と言って、人の心を表現する漢字です。
まさに余裕がなく心を亡くしている状態が「忙しい」という状態なのです。
たまに「忙しい忙しい」と言っている人を見かけます。
自分の忙しさを遠回しに自慢し、自分がどれだけ価値のある人間であるのかを言っている人です。
忙しいという言葉だけならまだしも、忙しいといいながら顔は「へへ」と笑っているところが、これまた怖い。
自分が心を亡くしてしまうほど忙しいことに、自分で酔っているのです。
時間を有効に活用できている人は、心を亡くしていません。
心に「余裕」を持った状態で楽しんでいる人が、充実した時間を送ることができているのです。