50代になれば、子どもが大学に進学する時期と重なるでしょう。
大学の進学を親と相談するとき、子どもから地元から離れた大学を希望することがあります。
「地元から離れた大学に進学したい」「大学では一人暮らしをしたい」などです。
そこであなたは、どう答えますか。
大切なわが子ですから「いつまでもそばにいてほしい」と思うでしょう。
親としては、子どもが親元を離れるのは心配で当然です。
親元から離れた場所では、親の目が届かず、何があるかわかりません。
しかし、そういうとき「ダメだ。許さない」と否定しないでほしいのです。
できるだけ、子どもの意思を尊重してほしい。
親元から離れたいと思うのは、自立心の表れです。
一人暮らしをしたいと思うのも、自立心の表れです。
今必要なのは、親離れより、子離れです。
子どもは、親が思っているほど、もう子どもではありません。
子どもの側は、とっくに親から自立しています。
問題は、親のほうです。
親がいつまでも子どもを束縛したままでは、子どもが自立しようとしても、自立できません。
親が子どもを束縛していては、子どもの可能性を、親が踏みつぶしかねません。
本当に子どものことを思うなら、子どもの自立心を、ぜひ応援してほしいのです。
甘やかして育てる時期は、終わりました。
わが子とはいえ、もう大学生です。
これからは親元から離れたところで暮らし、世の中の苦しみやつらさを経験させたほうが、子どものためになります。
「親元から離れたい」という提案があれば「気をつけて行ってきなさい」と言いましょう。
涙をこらえてそう言える親が、本当に意味で、子ども思いなのです。