勉強ばかりをして、知識を詰め込むことへの批判があります。
いわゆる、詰め込み型の勉強です。
「勉強ばかりさせていては、遊ぶ時間がなくなる」
「勉強ばかりでは、子どもらしさがなくなる」
たしかに勉強ばかりでは、遊ぶ時間が少なくなります。
しかし、やはり10代は、勉強を徹底して、知識を詰め込むことが必要です。
「詰め込み」という言葉に抵抗を感じるかもしれませんが、やはり詰め込みです。
10代は、知識の詰め込みが、最もスムーズな時期だからです。
人生の中で10代は、最も記憶力が高い時期です。
特に強いのが、単純な暗記です。
地名、名前、九九など単純な暗記には、著しい記憶力を発揮します。
どれだけ記憶力がいいのかは、10代では気づきません。
健康と同じように、最初から手に入れているため、ありがたさがよくわかりません。
年を重ねて「最近、物覚えが悪いな」と思い始めたとき、10代のころの記憶力が羨ましくなるのです。
人生には「ふさわしい時期」があります。
記憶力が最も高いときに、得意な単純な暗記をするほうが、より多くのことをスムーズに覚えられます。
だから10代は、詰め込みなのです。
どれだけ勉強しても、勉強しすぎることはありません。
ふさわしい時期に、ふさわしいことをするのが大切です。
「たくさん知識を詰め込んでも、どうせ忘れるだろう」と思いますが、意外に忘れません。
忘れたように思えても、大人になって再び情報に触れたとき「そういえば昔、習ったことがある」という感覚になります。
忘れたように思えるだけで、きっかけさえあれば、すぐ思い出せます。
「学んだことがある」という感覚が経験できるのは、素晴らしいことです。
10代の記憶力は、それほど強いのです。