電車のホームに着くと、入れ違いで、電車が進み始めることがあります。
バス停に着くと、入れ違いでバスが発進してしまうことがあります。
「タイミングが悪すぎ。あと10秒早ければ、乗ることができたのに」と思い、大きなため息が出ます。
頭のてっぺんから、いらいらが噴火しそうになります。
去っていく乗り物を、にらんでも仕方ありません。
実は、それでちょうどよかったのです。
ちょうど入れ違いになることで、待ち時間が長くなりますが、だからいいのです。
乗り物の入れ違いは、神様からの時間のプレゼントです。
「焦っていても仕方ない。落ち着きなさい」というメッセージです。
余裕を作るために、十分な時間が与えられました。
長い待ち時間を、余裕を取り戻す時間に使えます。
待っている間に、お手洗いに行く時間もできるでしょう。
深呼吸をして、荒くなっている息を整えたり、乱れた髪を整え直したりできます。
本を読んで、知識を吸収できます。
手帳を見て、スケジュールの再確認です。
焦っている心を落ち着かせるための時間だと考えるのです。