「あれ、いつの間にか厚化粧をしてしまう。なぜだろう」
厚化粧のつもりはないのに、いつの間にか厚化粧をしてしまうことはありませんか。
メイクをする本人ですら、その原因がよくわからない。
なぜこうしたことが起こるのでしょうか。
厚化粧の原因は、ただ1つ。
完璧なメイクを目指しているからです。
厚化粧は「バランスが少し悪いな」と不安を感じたとき、起こります。
たとえば、両頬にチークを入れたとします。
鏡で左右のチークを確かめると、濃さや広がり具体が、アンバランスになっている。
「バランスを整えるために、もう少しチークを足そう」
この瞬間です。
バランスを取るために、チークを足すと、悪循環の始まりです。
色が余計に濃くなり、また左右が不自然な感じになってしまう。
さらにバランスを取るために、色を足すことで、また不自然になる。
この繰り返しによって、いつの間にか、厚化粧になってしまうのです。
完全なる正反対のメイクを目指す姿勢は素晴らしいですが、完全に整ったバランスもまた、難しい。
色も形も質感も、すべて左右対称に仕上げるのは、プロの技です。
メイクは左右対称にするのが基本ですが、あくまで理想です。
完璧を求めつつ、どこかで完璧を諦める。
矛盾しているようですが、こういう考え方が必要です。
もしメイクの濃さや領域など、左右のバランスが悪いと思ったら、次の言葉で自問自答しましょう。
「手を加えるほど不自然か」という問いかけです。
不自然なら、バランスを取るために手を加える必要があるでしょう。
しかし、手を加えるほど不自然でなければ、そのままでかまいません。
それを心がければ、厚化粧になることはありません。
終わりのないメイクに、区切りを入れることができます。
決して厚化粧になることはないのです。