私はメイクの勉強のため、化粧品売り場に行くことがあります。
最近のメイクの動向を知りたいからです。
時には、化粧販売員に質問することもあります。
「アイホールのくぼみを隠す、まぶた専用のコンシーラーを探しています」
「寝不足が多いのですが、おすすめのコントロールカラーはありますか」
「フィニッシングブラシで、おすすめのものはどれですか」
最初は「男なのになぜ?」と不思議な顔をされるのですが、しばらく経つと、面白いことが起こります。
「この人はメイクを知っている」と思われるようになり、販売員の態度が変わるのです。
この急変ぶりが面白くて、好きです。
化粧品売り場で、女性は、化粧販売員からメイクのアドバイスを受けることがあるでしょう。
本来、コミュニケーションでは、わかりやすい言葉を使うことが勧められています。
しかし、化粧品売り場でメイクの質問をするときは、特別です。
わざと、専門用語を使ってみましょう。
あらかじめ専門用語を頭に叩き込んで、質問のときに使います。
販売員に、なめられないためです。
無知を見せていると「化粧品を売りつけるには絶好のカモ」と思われます。
化粧販売員も、仕事です。
軽いアドバイスしかされず、必要もない化粧品を、いつの間にか買わされます。
私がそうであるように、専門用語を使って質問をしていると、化粧販売員の態度が急に変わります。
「生ぬるいアドバイスでは、侮辱される」
化粧販売員が、本気になる。
1歩進んだアドバイスを、考えてくれるようになります。
カラーファンデーション、コントロールカラー、補色効果、立体感。
アイホール、アイカラー、アイライン、グラデーション、フィニッシングブラシ。
それらしい専門用語を、しきりに使ってみましょう。
「黄色、桃色、灰色」という言い方より「ゴールドベージュ、シルバーピンク、シャンパンベージュ」という言い方です。
わざと垢抜けた表現を使うことで、精通しているような印象を与えられます。
各メーカーの名前や化粧品のブランド名も、積極的に使いましょう。
化粧販売員の態度が急に変わり、鋭いアドバイスを話し始めてくれます。
できるだけ専門用語を使うのが、きちんとアドバイスされるコツなのです。