「パッケージツアーが一番だ」
最初はそう思って利用していたものの、だんだん海外旅行に慣れてくると、不満に感じ始めることがあります。
「パッケージツアーは自由が少ない」ということです。
そう思うのは、旅慣れてきた証拠です。
パッケージツアーには「楽」というメリットがあります。
運送・宿泊・観光などを一括してくれます。
添乗員についていき、説明を聞いているだけで、主要な観光地を回っていけます。
足腰が弱い人には、この上ないメリットでしょう。
しかし、気力や体力があふれる人には、少し窮屈に感じることがあります。
「楽」というのは、メリットでもありますが、デメリットでもあります。
海外旅行の達人への第一歩は「パッケージツアーを卒業すること」です。
楽すぎていいですが、楽すぎるからよくありません。
海外旅行は、登山に近い感覚です。
富士山登頂をヘリコプターで達成してしまうと「軽い思い出」になります。
「富士山登頂」という響きが軽くなる。
登山とは「山を登る」という目的だけでなく「自分への挑戦」です。
自分の足で、一歩一歩、苦しみながら登るからいい。
苦しい分、後からいい思い出へと変わります。
そういう逆の発想ができるようになることです。
人間は、常に上を目指す生き物です。
慣れてくれば、次なる挑戦を目指したいと思う。
これまでの刺激ではもの足らず、ほかの刺激を得ようと思い始めます。
それがパッケージツアーの卒業であり、一人旅のきっかけです。
一人旅は、試行錯誤と悪戦苦闘の連続です。
達人への階段を上り始める第一歩なのです。