旅行には大きく分けて、2種類あります。
「国内旅行」と「海外旅行」です。
人の好みにもよりますが、国内にいるなら国内旅行のほうが旅しやすく、頻度も多いことでしょう。
昔に比べ、現代ほど海外旅行がしやすい時代はありません。
一昔前なら、航空技術が未発達だったため、遠くへ旅行をしようにも限界がありました。
船で移動するにも長期にわたる天候の予想が難しく、難破する可能性が大きい時代がありました。
私が高校3年のとき、国語の授業は稲田先生という熱血の男性教師が担当でした。
年齢は50代前半。
髪の毛は少なく、いつも忙しそうでした。
私が初めて海外旅行に行ったのは、高校の卒業旅行でした。
高校時代、最も仲のよかった男友達と一緒に、ロサンゼルスとハワイを立て続けに行きました。
卒業旅行に海外へ行こうと思った理由は、3つあります。
「高校の卒業旅行として、海外旅行をしたい」
突然の息子の主張に、親は当然、驚いた表情をしました。
当時の私はすでに大学受験に失敗し、浪人することが決定していました。
学生は、基本的にお金がありません。
学生が海外旅行に行こうとすると、親に資金面の援助をしてもらうことが大半になるはずです。
そのとき、社会人と学生とでは大きく扱われ方が異なります。
もし海外旅行が初心者なら、できるだけ敷居が低いほうがいいでしょう。
初めての海外旅行を、いきなり自分一人で宿を探して予約をしたり、行程も決めて行動したりするのは、大きな負担があります。
海外旅行に慣れた人ならわかりますが、初めての海外を経験するなら、やはり安全面を優先するほうがいいでしょう。
自分の国ばかりで生活をしていると、自国民の顔ばかりに見慣れます。
これはどこの国でも、おおむね事情は同じです。
もちろん国によって異なる人種が共存しているところもありますが、やはり母国にはその国の人が一番たくさん住んでいます。
海外旅行に行けば、やはりその国の料理を食べるのが楽しみの1つです。
先進国の主要都市なら、国内にいながら各国の料理を口にできます。
「海外に行く必要ないね」
現地で食べる本場料理には、期待はずれが多いことに驚かされます。
本場でも、必ずおいしいとは限らない。
国によって文化が大きく異なるため、本場の料理が自分の口に合わないことは、よくあります。
初めてグランドキャニオンに行ったとき、全然期待はしていませんでした。
行くきっかけは、ささいなことでした。
留学していたロサンゼルスで、友人が誘ってきました。
海外旅行のデビューは、いつでもOKです。
比較的に学生のころのほうが、親から資金援助も得やすく時間にも余裕がありますが、社会人でも行こうと思えば行けます。
やはり行きたいと思ったときに行きます。
海外の体験は、海外でしかできません。
そんなの当たり前だろうと思います。
たしかにそうですが、軽く考えている場合が多い。
海外旅行をしていると自然としてしまうのは「母国との比較」です。
あらゆることを比べてしまいます。
現地に着いて、母国より気温が暑い・寒いと感じる。
私はこれまでラスベガスは、何度か行ったことがあります。
今のところ3回、行ったことがあります。
「今のところ」という表現をするのは、もしかしたら今後また行く可能性が高いからです。
ロサンゼルスのサンタモニカは、ロサンゼルスの西に位置する大変有名な観光都市です。
ここは「誰と一緒に行くか」で、雰囲気がまったく変わります。
私は海外留学をしていた関係で、サンタモニカにいろいろな人と遊びに行ったことがあります。
海外旅行は、お金も時間もかかります。
時間とお金ができてからと思うと、なかなかできない。
いい方法があります。
私は海外旅行に行ってから、母国である日本のことが頭に入ってくるようになりました。
海外にいると、母国についてよく勉強できる。
国内生まれの国内育ちという生粋は、母国のことなら何でも理解して知っているような感じがします。
海外旅行をすれば、国内では経験できないような数々の体験ができます。
風習や文化など、母国とは大きく異なります。
「へえ、こういう文化があるのか」
余裕ができてから、海外旅行に行こうと思います。
余裕があるときの、海外旅行もいいですが、余裕がないときの海外旅行も、大きな意義があります。
本当に余裕がないときは、気分転換をする余裕もないはずです。
私は留学時代、バックパッカーに2人、出会ったことがあります。
1人は「ヒロユキ」という日本人男性です。
アトピー性皮膚炎で体全身が炎症でしたが、それにもめげず世界各国を旅していました。
初めてタイに行って、ホテルの1階にあるレストランで食事をしているときのことです。
ホテルのフロントスタッフの1人であるタイ人の男性から、急に話しかけられました。
「1週間後、ホテルで水道の工事を行うのだが、日本人客向けに日本語でどう書けばいいのか教えてほしい」
人間は「自己限界」のようなものを、勝手に設けています。
自分の中には「この辺りが限界」という境界線のようなものが頭の中にあり、それを超えないよう無難な生活を送っています。
日常生活では、その一線を越えない程度に、行動したり発想したりする自分がいます。
「絶対音感」という言葉を聞いたことがありますか。
ある楽音の高さを、正確に識別できる能力です。
卵を割るときに、卵を軽くぶつけますが、その音の音階を正確に識別できます。
私が留学中に思ったことがあります。
「留学をする学生の多くは恋愛を経験している」ということです。
長期の留学生のみならず、短期でやってくる海外旅行者でも、その傾向は多く見られました。
「人生はこんなもんだろう」
人間は不思議なもので、長く生きていると、すべてを見聞きしたような気になります。
長く生きると、毎日が繰り返しになり、新しい情報が入ってこなくなります。
ときどき海外旅行に行って、現地で常に写真ばかりを撮っている人がいます。
名所旧跡は、やはり写真に収めて、後から振り返りたいと思うのでしょう。
私も昔、そういう時期があったので、気持ちはよくわかります。
2003年の1月1日。
タイムズ・スクエアのカウントダウンを最後に、私は写真を一切撮らなくなりました。
タイムズ・スクエアのカウントダウンは、世界でも最も有名なイベントの1つです。
テレビや雑誌などのメディアでは、外国での出来事を報道することがあります。
そのときのあなたの感覚は、どんなものですか。
テレビでほかの国の事件があっても「自分には関係ない」というくらいにしか思わない自分がいるのではないでしょうか。
「おや。ここに行ったことがあるぞ!」
国内旅行をしていると、行ったことのある街並みがときどきテレビに登場することがあります。
ただその風景が映っただけで、テレビに釘付けになる。