「ご飯の時間ですよ」
犬の食事をしている様子を見ると、犬が涙を流し始めた。
「もしかしてあまりのおいしさに感動しているのかな」
一瞬、嬉し涙なのかと思います。
こうした涙を流している様子を、何度か目にしたことがあるのではないでしょうか。
そもそも犬は強い悲しさや嬉しさを感じたとき、涙を流すことはあるのでしょうか。
残念ですが、犬は感動によって涙を流すことはないようです。
嬉しいや悲しい感情はありますが、それを「涙」として表現することはありません。
涙を流しているときは、おそらく目にごみが入っているだけです。
人間なら目のごみを手先で取ることもできますが、犬はそうもいきません。
そのために目にごみが入ったときは、生理現象として大量の涙を流し、洗い流そうとします。
おそらく食事中、たまたま空気中を飛んでいるごみが目に入り、涙を流しているのでしょう。
決して嬉し涙ではないようです。
涙を流すとはいえ、ごみを流れ落とすまでの一時的なものです。
たいていの場合は、しばらくすると涙が止まって、またいつもの状態に戻ります。
もし、いつまでも涙を流し続けているようなら、別の原因が考えられます。
目やにが出ている場合は、目に何か異常がある可能性があります。
また、目には異常がないように見えても、鼻の奥で炎症を起こして、涙を流していることもあります。
いつも流し続けているようならそのままほうっておかず、動物病院の獣医師に診てもらうといいでしょう。