子どもを教育するうえで大切なことは「一貫性」です。
言っていることがいつもばらばらだと、子どもはどれを信じていいのか混乱してしまいます。
常に同じことを発言し、繰り返すことです。
「そんなこと当たり前だ」
これが、子育てをしていると、なかなか難しいです。
たとえば「約束を破ってはいけません」というしつけです。
親は子どもに「約束は徹底的に破らない」という発言でしつけます。
親がそういえば、親も必ず約束を破るという姿勢を貫くのが当然ですね。
よくありがちなのは、気分によってころころ意見を変えてしまうことです。
人間は、感情の生き物です。
そのときの感情によって意見を左右することがあります。
機嫌がいいときと悪いときとでは、考えることも感じ方も発言も異なるでしょう。
これは、気づかないうちにしてしまいます。
親に余裕があるときは「嘘はいけません」と言います。
その一方で、親が何かトラブルを抱えて、ひどくいらいらしているときがあります。
心に余裕がないときは、つい焦る気持ちが大きくなり「少しくらいなら嘘をついても大丈夫」と言ってしまう。
この両者は矛盾しています。
嘘はついていいのか、悪いのか。
子どもは、対応の仕方に困ってしまいます。
気分によって意見が変わるのは、残念なことです。
子どもはそういう親を見抜きます。
「なんだ。気分によって言うことを変えているな」
子どもはがっかりします。
もし気分によって言うことを変える親がいれば、どう感じるでしょうか。
「気分によって言うことを変えていいのか。じゃあ、自分もいらいらしたときには、好き勝手にしてしまおう」
気分に流された発言と行動をする親を見て、子どもも気分に流された発言と行動をするようになります。
言うだけ言って、嘘を軽く破ってしまうようになります。
子どもが気分に流されず、一貫性のある発言や行動ができるかどうかは、親がしつけたところで本当に身につきません。
親がそういう手本を見せることで、子どもに伝わります。
気分に関係なく、一貫性を保てる教育ができているかどうかです。
「いつも言っていることが同じ」というのは、安定です。
気分に流されず、信念を貫く親になることです。
ここが、親の器のみせどころになります。
簡単なようで難しいところですが、ぜひとも心がけるようにしましょう。