執筆者:水口貴博

子どもの「生きる力」を育てる30のしつけ方法

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「まだ早すぎる」は、できるだけ言わないほうがいい。

「まだ早すぎる」は、できるだけ言わないほうがいい。 | 子どもの「生きる力」を育てる30のしつけ方法

子どもは日常生活の中で、強く興味を引かれるものを発見することがあります。

興味を引かれた子どもは、素直に「やってみたい」と言います。

その際、矛盾が発生しやすい状況があります。

「あれ、やってみたい」という子ども。

「まだ早すぎるからいけません」という親。

そんな会話に、心当たりはありませんか。

子どもがやってみたいことを、拒む親がいます。

理由はさまざまです。

「まだ子どもだから無理」

「どうせ長続きしないだろう」

「万が一のことが心配だ」

親はとっさに「まだ早すぎます」と言って、子どもの要求をはじいてしまいます。

もし大きな危険が伴うことなら、たしかに避ける必要があるでしょう。

私は昔、チェーンソーで木を切っているところに興味を引かれ、親に「自分も使ってみたい」と言いました。

「危ないから絶対ダメ」と固く否定されたことがあります。

万が一、間違った使い方をすれば、取り返しのつかないことになりかねません。

親の言い分もわかります。

しかし、危険なことではないなら、できるだけ子どもの意思は尊重させてあげることが大切です。

興味を持てば、できる範囲のことからやらせていけばいい。

たとえば、5歳の子どもが「ピアノを弾いてみたい。ピアノ教室に通いたい」と言い始めたとします。

ピアノは、間違った使い方をしても、大けがをすることではありません。

親としては、鉛筆で自分の名前すらまだきちんと書けないのに、ピアノなんてとうていひけるはずがないと思います。

たしかに早い段階でピアノを習っても、曲がひけるのはまだ先のことになるでしょう。

しかし、それでもいい。

まだ、初めから曲がひけなくても、キーを押すと音が奏でられる楽しみから始めさせればいい。

楽しみながら指先を動かす機会が生まれ、次第に手先が器用になります。

手先が器用になってからピアノを習わせるのではなく、ピアノを習わせるから手先が器用になります。

その中で、音楽に対する何らかの才能や適正を見いだす可能性もあります。

たとえ5歳からでも、子どもがピアノを習いたいと言い始めれば、ベストタイミングです。

大切なことは「今、子どもが興味を示している」ということです。

子どもが早い時期に興味を引かれることを発見し、やりたがろうと積極的になっていますから、歓迎しなければなりません。

「いいよ」と言って、行動を促すのか。

「まだ早すぎる」と言って、行動を妨げるのか。

ここで、子どもの成長の行く末がわかれてしまうのです。

子どもの「生きる力」を育てるしつけ方法(24)
  • 「まだ早すぎる」を、禁句にする。
「やってみると、思ったより○○だった」手応えの蓄積が、ゆくゆく子どもの財産になる。

子どもの「生きる力」を育てる30のしつけ方法

  1. 子どもの健全な成長に欠かせない3つの要素。
    「健全な家庭環境」「栄養バランスの取れた食事」「親からの愛情」
  2. 無理やり伸ばそうとするのではない。
    自然に伸ばそうとする心がけが大切。
  3. 勉強は「知識」から教えるのではなく「楽しさ」から教える。
  4. 料理上手は、素材の味を引き出すのがうまい人。
    子育て上手は、子どもの可能性を引き出すのがうまい人。
  5. 最初は平凡なことを褒めるだけでいい。
    褒めているうちに伸びていく。
  6. 子どもは、自分ではなかなか自分の長所に気づけない。
    気づかせるのが親の仕事。
  7. 子どもの悩みに親が共感するか否かが「話してよかった」と「話さなければよかった」を分ける。
  8. 淡泊な質問に対しては、淡泊な返事しかできない。
  9. ぜひ、夕食のときに子どもへ質問したい、魔法の言葉。
  10. 「本当に気が利く親」というのは、あえて子どもの面倒を見すぎない。
  11. 幼少のころ、苦しんだり悩んだりした経験は、意外なところで役立つ。
  12. 遊び道具は、なくても成長できるが、あったほうがもっと成長できる。
  13. 思考力は「広く浅い体験」より「1つの深い体験」をするとき、養われる。
  14. 「これだけは誰にも負けない」という自信がほかへと波及し、生きる力につながる。
  15. 早起きするといいことがある実感をさせれば、自然と早起きが習慣になる。
  16. 1つの夢が、多くの要素を成長させる。
  17. 親の仕事は、子どもが失敗したときこそ、褒めること。
  18. 子どもの部屋を持つと、自立心が促される。
  19. 10歳前後になれば、自分の部屋を持たせてもいい時期。
  20. 努力であれ我慢であろうと、目安があると継続しやすい。
  21. 子どものおねしょを叱るのは、意味がない。
  22. 「もう1人の自分を見ているようだ」と驚くのは、子どもより親のほう。
  23. 卵1つで、子どもに自信をつけさせられる。
  24. 「まだ早すぎる」は、できるだけ言わないほうがいい。
  25. 「やってみると、思ったより○○だった」手応えの蓄積が、ゆくゆく子どもの財産になる。
  26. 夫婦が協力し合っている姿に、子どもは人間としてのあり方を発見する。
  27. 父親と母親の違いは、あったほうがいい。
    違いがあるからこそ、子どもは多くのことが学べる。
  28. 子どもに選ばせた靴は、自然と丁寧に扱うようになる。
  29. 自己評価が低い子どもは、不良に育ちやすい。
    自己評価が高い子どもは、健全に育ちやすい。
  30. 「先生」と呼ばれる親は、子育てに注意せよ。

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