猫は、外敵と直面したとき、面白い姿勢になります。
つま先立ちをして、腰を高く上げます。
強そうに見せるためです。
腰を高く上げて大きく見せることで、存在感を大きくし、力があるように見せかけます。
強そうに見せることで威嚇して、敵からの攻撃を防ぐ効果があります。
これが「虚勢を張る」という一種です。
空威張りです。
うわべだけとはいえ、自分を守るために一役買っています。
動物の世界において虚勢を張るのは、合理的な世渡り術の1つです。
虚勢を張ることで、強いものから身を守り、生き延びていく方法です。
一番いけないのは、自信がないとき、自信がないように見せることです。
うってつけのターゲットになります。
野生の世界は弱肉強食ですが、人間界でも同じです。
強い者が弱い者を飲み込み、弱い者は強い者に飲み込まれる構造があります。
ビジネスの世界でも、胸を張っている人のほうが発言権が強くなり、猫背になっている人の意見は発言権が弱くなる法則があります。
人の印象の大半は、見た目で決まります。
胸を張っている人の発言のほうが、正当できちんとしているように聞こえます。
猫背になって発言した人の意見は、根拠なく頼りない意見に聞こえます。
どんなときでも、胸を張ることです。
胸を張るのは、自信があるときのみではありません。
必ずうまくいくという勝機があるなら、自然と胸を張る姿勢になり、堂々となるでしょう。
大切なのは、逆の場合です。
自信がないときほど、胸を張ることを教えてあげます。
猫が外敵と直面したときと同じように、虚勢を張ります。
弱い自分を少しでも大きくみせ、自信があるように見せます。
親は子どもに言い聞かせましょう。
「自信がないときほど、胸を張りなさい」と。
堂々とした姿勢は大切です。
学生生活のみならず、社会生活でも役立ちます。
一昔前なら、背中に物差しを入れられて背筋を矯正させた家庭もあったと聞きます。
まったく意味がないわけではありません。
自分を価値以上に見せる単純かつ、効果的な方法なのです。