教育とはいえ、家庭それぞれにやり方があると思います。
しつけの方法、程度などは家庭それぞれでしょう。
そんな中、ときおり次のような教育論を掲げている家庭を見かけます。
日本には、箸の文化があります。
欧米人から見ると、箸を使っているアジア人はとても手先が器用に見えるそうです。
特に、2本の細い棒を使って、小さなご飯粒をつかんで口にしているのは、驚かれます。
ファストフード店では、トレーをごみ箱へと戻すセルフサービス式が一般的です。
ファストフード店の低価格は、サービスの一部を削ることで、実現できています。
お客さんは食べればそのままにせず、指定された返却口に戻すのがマナーですね。
「勉強と遊び」
子どもにどちらが好きかと言えば、当然「遊び」を選ぶ返事が返ってきます。
初めから勉強が好きな子どもは、なかなかいるものではありません。
歯がぼろぼろになった。
そんな人に共通するのは、歯磨きをしない習慣です。
子どものころに歯磨きをしていなかったので、当たり前だと思う。
はるか昔、まだ私が幼いころです。
たしか幼稚園に入園したばかりのころだったと思います。
ある日、親から「お墓参り」なるものに行くと言われ、とぼとぼついていった記憶があります。
トラブルがあったとき、子どもはまず言い訳をしようとします。
自分が悪くても悪くなくても、言い訳です。
たとえば、テーブルから皿を落として割ってしまった。
整理整頓の基本は、単純かつシンプルです。
「使い終われば、元の場所に戻す」
これだけです。
赤ちゃんは、何も知らない状態で生まれてきます。
常識も、作法も、礼儀もわかりません。
何をどうしていいのかわからないことだらけ。
親は、自分の立場で考えすぎる傾向があります。
親には、叱るとき「これくらい厳しく言ってもいいだろう」と思います。
「本当にダメな子ね」
子どもをきちんと育てようとする父と母の間で、よくありがちな対立があります。
「教育論の違いによる対立」です。
おおむね父は厳しく育てようとする傾向があり、一方で母は優しく育てようとする傾向があります。
夫婦とはいえ、まったく喧嘩をしない夫婦は珍しいです。
生まれも育ちも性別も違う。
いくらお互いの仲がよくて結婚をしたとはいえ、結婚してからも、まったく喧嘩がないということはまれです。
夫婦の喧嘩は、悪いことではありません。
喧嘩をすることで、本音を出し合えます。
それも大喧嘩こそ、本音が出し合える。
ギリシャ神話には「ピグマリオンの恋」という有名なお話があります。
キプロス島の王ピグマリオンは、ある日、象牙で女性の像を造りました。
彫刻作品とはいえ、その出来栄えが素晴らしく、恋をしてしまいました。
子どもは何でも興味を持ちます。
「紙は何からできているの?」
「なぜあの人は太っているの?」
素晴らしく面倒見のいい親がいます。
落としてもすぐ見つかるように、子どもの持ち物すべてに名前を書きます。
ズボンにも、ティッシュとハンカチをあらかじめ入れておきます。
学校では、お金の勉強をきちんと教えてくれません。
教えてくれないからこそ、家庭の中でお金の教育が必要です。
子どもとはいえ、お金の勉強もきちんとさせる必要があります。
「トイレをきれいに使いなさい」
親なら、一度は口にするしつけでしょう。
まだやんちゃな子どもは、親からきれいに使えと言われてもなかなか言うことを聞いてくれません。
「喧嘩は、最初に手を出したほうが負け」
これは、私が親から教わったことでした。
幼いころからいつも言っている口癖です。
しつけには根気が必要です。
1回言って子どもが納得し、次からきちんと言うとおりにできるのはまれです。
子どもはすぐ忘れます。
アメリカでは、家の中も寝室も土足で入るのが一般的です。
ずっと靴を履き続けるのは蒸れたり疲れたりするので、家庭によっては、スリッパやサンダルなどに履き替える家庭もあるようです。
しかし、まだ少数であり、土足文化は根強くあります。
テストで悪い点を取れば、叱る。
テストで良い点を取れば、褒める。
親としては、子どもの成績で善しあしを判断してしまいがちです。
10歳以前の子どもは、まだ十分な分別がありません。
まだ手先も不器用ですから、道具を誤って使い、大けがをさせてしまうこともあるでしょう。
まだ親の関与が必要な時期です。
まだ1人で買い物ができないくらい幼いころは、家のことを親が全部してくれました。
子どもは、何もしなくてよかった。
たとえば食事です。
親は子どもにたくさんの習い事をさせようとします。
親としては、子どもにたくさんのことを覚えてもらいたいと思います。
子どもを思う、当然の親心ですね。
現在、世界共通語といえば「英語」です。
国際的に定められているわけではありませんが、世界経済では英語を使ってビジネスをするケースが多い。
事実上の標準になっています。
スピードの問題があります。
今は国際社会です。
スピードが物を言う時代であり、仕事の速い人が評価される世の中です。
「モンスターペアレント」という言葉をご存じですか。
そのまま直訳すれば「怪物のような親」という意味です。
子どもを大切にする気持ちが行きすぎて、社会のルールを破ったり、度が過ぎたクレーマーになっていたりする親のことです。
あなたが自分の部屋のドアを閉めるとき、どのようなときでしょうか。
大きく分けると、次の2つのうちどちらかです。
・見られたくないから
最後にお話ししたいのは、少々ショッキングな内容です。
「しつけ」というテーマですから、本当は最初に話をしようかと思いましたが、あえて最後に持ってきました。
しつけをしすぎる弊害についてです。