受験生が失敗する典型は、勉強を「根性で乗り切ろう」とすることです。
古風な人や頭が固い人は「根性」という言葉が大好きです。
また、無限にあるような時間と若さの勢いがあるゆえに「根性があれば何とかなるだろう」と甘く見てしまいます。
しかし、根性で無理やり進めようとすると、必ず失敗します。
人間は、それほど強くないからです。
ある人は、疲れたときや眠くなったとき、根性で乗り切ろうとします。
気合を入れるために、手をつねったり顔を叩いたりします。
それは単純に痛い。
手や顔が真っ赤になる勉強は長続きしません。
勉強するたびに、手や顔が真っ赤になるのは勘弁です。
自分で自分を叩くのは、かなりマゾです。
またある人は、集中ができないときに「根性で何とかする」といいます。
意気込みの姿勢は素晴らしいですが、そもそも集中できないからには、何か原因があるはずです。
音楽をかけながら勉強したり、漫画や雑誌が近くに置いてあったりなど、集中力を妨げる原因があるはずです。
そうした原因を突き詰め、取り払えばいいだけです。
根性ではどうにもなりません。
またある人は、わからない問題があったとき「頑張れば何とかなる」と言います。
頑張って何とかなるなら、誰でも100点が取れます。
わからない問題を、わかるまで問題文とにらめっこするのは、無駄な時間です。
素直に解説を読んで、足りない知識や理解を補えばいい。
勢いや気合で何とかなるものではありません。
そういうところで無駄な時間を使っている人に限って「時間がない、時間がない」という言い訳をします。
受験は「根性」で乗り切るものではなく「方法」で乗り切ります。
眠い、わからない、集中できない。
こうした問題に対しては、根性で乗り越えようとするのではなく、きちんと原因を突き詰め、解決させることで乗り越えることです。
勉強の問題に取りかかる前に、自分との問題から解決していかないといけないのです。