私が高校3年生のときの担任は、40代後半の女性教師でした。
先生には、授業を始めるとき、必ず口にする言葉がありました。
「はい。では始めます」という一言です。
ときどき言うのではありません。
どんなときでも必ず言います。
これは先生が実践していた、やる気のスイッチを入れる言葉でした。
「はい。では始めます」と言われると、先生が元気になります。
声を聞いた生徒も「これから授業が始まるぞ」という活気にあふれます。
一言で、緊張感のある雰囲気が出来上がります。
いつも授業の際は必ず口にするので、生徒の中にも面白おかしく先生の真似をする人が何人もいたくらいです。
私も、先生の口癖を真似てする生徒の1人でした。
私の口癖で「よしやるぞ」という言葉があります。
先生の真似をしているうちに、癖になってしまいました。
掛け声を出すと、たしかに活力と緊張感があふれます。
自分が自分に向けて発する、励ましの言葉です。
やる気のスイッチが入り、そういう気分になります。
何かを始めるときには、無言で始めていませんか。
無言で始めることはできますが、のろのろしたスタートになります。
何かを始めるときには、無言ではなく声を口に出していったほうがいい。
「始めるぞ」という言葉でもいいですし「頑張るぞ!」「やるぞ!」という気合の言葉でもいいでしょう。
声を出せば覇気が出ます。
最初に気合を入れれば、よいスタートダッシュを切れます。
その声が元気へと変わるのです。