今までの成功哲学では「一番になること」が成功の定義でした。
スポーツなら、金メダル。
社会人なら、会社の社長です。
こういうことが成功の象徴でした。
たしかに一番は素晴らしい。
しかし、ちょっと待ってください。
この生き方には矛盾があります。
「一番が素晴らしい」ということは「一番以外は不幸になる」という生き方です。
「世界に1人しか幸せになれない」という生き方です。
金メダルを2人がもらうことはありません。
会社の社長が2人いるということもありません。
一番になれば幸せになれるという生き方では、残りの2番目以下の人たちはみんな不幸ということになります。
金メダルという一番だけを目指して、結果、銀メダルになってしまえば、涙を流すことでしょう。
「嬉し涙」ではなく「悔し涙」です。
一番になれなかったから、落ち込んでしまうのです。
本当は銀メダルでも、素晴らしい功績です。
大喜びしていい成績です。
しかし「一番になること」という考えしかなければ、一番以外はすべて不幸になってしまいます。
あなたは、一番を目指していないでしょうか。
たしかに響きはかっこいい。
否定する人も少ない。
しかし、1人だけしか幸せになれない生き方は、リスクが大きいのです。
自分がなれるとも限りません。
争いになり、競争になり、眉間にしわが寄ります。
疲れやすい生き方になるのです。