私たちは、生きている今「目に見えているものが現実で、見えないものは幻想だ」と思っています。
そう思うのも、無理はありません。
見えるものは目で存在していることを確認できますから、容易に信じることができます。
見えないものは目で確認ができないため、あると言われても、なかなか信じることができません。
空気はあるのに、なかなか実感が持てないのは、目に見えないからです。
しかし、死の瞬間、私たちの考えは180度ひっくり返ります。
「目に見えているものが幻想で、見えないものは現実だ」ということに気づいてしまいます。
「今まで自分は逆の行動をしていた」と気づき、ショックを受けます。
過去の行いを、深く反省してしまいます。
死の瞬間には、どんな大金を持っていても、一銭もあの世に持っていけません。
この世でたくさんの土地・大きな家・素晴らしい車を所有していたとしても、最後は手放さなくてはなりません。
今、五体満足で生きているあなたは、そういうことを真面目に考えたことはないのではないでしょうか。
しかし、年を取り、死を現実的に考えるようになると、真面目に考えるようになります。
死の瞬間、現実は幻へと変わり、今まで目に見えず幻だと思っていたことが、本当の現実だったということに気づきます。
お金ではなく、愛。
体裁ではなく、心。
人工ではなく、自然。
権力ではなく、優しさ。
どの世界、どの時代、どの人にも共通する真理が見えます。
夢を叶えるために、なぜこうしたお話をしているのかというと、進む方向を間違ってほしくないからです。
目に見えるものだけを信じて行動してしまい、死の瞬間それはすべて夢であった、幻であった失敗をしてほしくありません。
死の瞬間に気づかなくても、今、気づけばいい。
間違った努力をしなくてすみ、体力と時間を有効に活用できます。
本当に大切なのは、お金なのか愛なのか。
生きている今こそ「どちらだろうか」と悩みますが、死の瞬間から遡って考えると、迷わずはっきり答えがわかります。
いま一度、考えを整理して、正しい夢の道へ進んでください。
私利私欲の夢は追いかけず、自分を最大限に生かし、社会に貢献する夢へと切り替えるのです。