仕事の定時近くになると、ときどき悪魔のささやきがあります。
「水口君、今日、一杯どうかね」
上司からの飲みの誘いです。
社会では、職場の上司から「仕事が終わったら飲みに行かないか」と誘われることがよくあります。
上司としては部下のことが気になり、コミュニケーションの一環として飲みの誘いをしてくれます。
もっと部下のことを理解したいのです。
しかし、たいていの場合、部下にとって上司との飲みはあまり嬉しいものではありません。
気を使うからです。
打ち解けた仲との飲みなら、気兼ねなく会話もできて盛り上がり楽しいですが、上司ともなればそうはいきません。
言葉遣いに気をつけ、態度に注意を払い、つまらないジョークにも笑う準備が必要です。
本音では嬉しくなくても、社会では「ありがとうございます」と言わなければならないところです。
私の場合「今日は上司から緊急に面談の予定が入ったぞ」と言い聞かせていました。
突然の上司からの誘いは「仕事の延長」として考えると、うまく心の整理がしやすくなります。
上司から誘われた飲みは「行きたくないな」という気持ちがあっても「仕事の延長」と考え、参加するようにしていました。
ただし、本当にどうしても抜けられない用事がある場合もあるでしょう。
そんなときには正直に「今日は予定がありますので」と断るのも手です。
状況に応じて、臨機応変に対応したいところです。