あなたは今まで「なりたい」という生き方をしてきたのではないでしょうか。
「もっとかわいくなりたい」
「もっと美しくなりたい」
そう考えて、ファッション雑誌を読んだり、鏡とにらめっこしながらお化粧したりとしていたことでしょう。
しかし、いつまで経っても、自分の納得いくような美しさが表現できないことに悩んでいるのではないでしょうか。
もともとある顔立ちから、お化粧やファッションでちょっとごまかそうとしても、本来の自分はやはり変えられない……。
では、質問の仕方を変えます。
あなたは、どんな自分ですか。
今、自分はどのような顔をしていますか。
「どんな自分になりたいか」ということは、頻繁に考えることはあるでしょう。
「すでにある自分はどんな自分なのか」とはなかなか考えたことがないのではないでしょうか。
「なりたい」はまったく考えなくていいのです。
ありのままの自分を生かすということだけ考えていればいいのです。
花で考えてみましょう。
バラとユリの花があります。
どちらの花も、美しい花ですよね。
ただ、その美の表現はまったく異なります。
バラにはバラの美の表現があり、ユリにはユリの美の表現があります。
もし、バラがユリになろうとしても、無理です。
理由はいうまでもありませんね。
そもそも、個体として異なるからです。
一方、ユリがバラになろうとしても、それも不可能です。
そもそも自分は、自分にしかなれないのです。
花は「あのようになりたい」とは考えません。
「そのままの自分を生かしたい」という生き方をしています。
自分の持ち味を曲げず、折らず、むしろ素直にそのままを表現しようとします。
最初からバラはバラなのですから、バラとして生きることが最も自分を生かした生き方です。
ユリは最初からユリなのですから、ユリとして生きることが最も自分を生かした生き方です。
ゆえに、バラにはバラの美しさがあり、ユリにはユリの美しさがあるのです。
見た目、香りは異なりますが、どちらも素晴らしい花ですね。
この「ありのままを生かすこと」を自然は間違えません。
しかし、人間は間違うのです。
人間は「欲」で物事を考えるからです。
「このようになりたい」という生き方をしていませんか。
そもそも、あなたは最初から持っている自分があるのですから、その自然に反してはいけないのです。
そもそもできないのです。
バラがどんなに頑張ってもユリにはなれないように、あなたはあなた以外にはなれないのです。
「このようになりたい」というのは欲の表現です。
自分がこうなりたい思いは、欲が先行しています。
生き方上手な人は「なりたい」という生き方はしません。
「そのままの自分を生かしたい!」と考えます。
花がそうであるように、自分を知り、自分を生かした生き方が、一番の幸せになります。
あなたは今どんな顔をしていますか。
かわいい系ですか。
美人系ですか。
まず、そのありのままを受け入れることから始めましょう。
どんな顔であろうと、その顔立ちを生かそうと考えましょう。
そもそも持っているその顔を生かした美の表現が、一番あなたらしい生き方ができます。
「でも、自分の顔、気に入らないし。アイドルのような顔になりたい!」
ほら、欲なのです。
自然に反した生き方はできないのですから、まず自分を受け入れ、そのままを表現していくのです。
自分しか持っていない、たった1つの顔なのですから、自分にしかできない美の表現があるはずです。
それが、あなたのするべき、本当の美の表現なのです。